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英仏百年戦争 (集英社新書)
 
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英仏百年戦争 (集英社新書) [新書]

佐藤 賢一
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

直木賞作家にして西洋歴史小説の第一人者が、錯綜する世界史上最大級の事件をやさしく解きほぐし、より深いヨーロッパ理解へと誘う。これまであまり例のなかった、英仏百年戦争の本格的概説書。

内容(「BOOK」データベースより)

それは、英仏間の戦争でも、百年の戦争でもなかった。イングランド王、フランス王と、頭に載せる王冠の色や形は違えども、戦う二大勢力ともに「フランス人」だった。また、この時期の戦争は、むしろそれ以前の抗争の延長線上に位置づけられる。それがなぜ、後世「英仏百年戦争」と命名され、黒太子エドワードやジャンヌ・ダルクといった国民的英雄が創出されるにいたったのか。直木賞作家にして西洋歴史小説の第一人者の筆は、一三三七年から一四五三年にかけての錯綜する出来事をやさしく解きほぐし、より深いヨーロッパ理解へと読者をいざなってくれる。

登録情報

  • 新書: 240ページ
  • 出版社: 集英社 (2003/11/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 408720216X
  • ISBN-13: 978-4087202168
  • 発売日: 2003/11/14
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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26 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 高校世界史で物足りなかった方へ, 2009/4/21
レビュー対象商品: 英仏百年戦争 (集英社新書) (新書)
これと全く同じ内容を西洋史で学んだことがあります。
講義は本書と同じぐらい興味深かったのですが、やはりテキストは冗長な感じで、我々が歴史に感じる魅力を減退させているように思いました 笑

その点、本書はこの時代の各国の本当にややこしい有様の中で、フランスとイギリスを取り出し、さらに現在我々の云うところの、”百年戦争”に的を絞っているので、読んでいる側としても頭の中がごちゃごちゃにならず、タイトルにもなっている『英仏百年戦争』を理解するのには非常に良い本だと思います。

個人的に印象に残ったのは、ジャンヌ・ダルクを「発見」したのがナポレオンだということです。
このあたりはナショナリズムなんかの思想とも相俟って、読んでいて非常に面白かったです。

ただ、ところどころ著者の主観も混じるので、あくまで「歴史読み物」くらいの認識に留めておいたほうが良さそうです。
歴史に全く興味のない人にはあまり面白くなく、専門でやっている人からは突込みが入る。
歴史に興味を持ち始めたくらいの人に一番適した本だと個人的には思います。
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28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 『英仏百年戦争の実相とケース・スタディ』, 2007/4/1
レビュー対象商品: 英仏百年戦争 (集英社新書) (新書)
 本書の主題は、勿論「英仏百年戦争」である。これを教科書的に示すならば、「1337-1453年にわたり、英仏間に起きた戦争」ということになるが、しかし、「このような認識は果たして実相を示しているのだろうか?」この問いかけと、解釈・解答が、本書の骨格材料になっている。

 著者は『第6回小説すばる新人賞』『第121回直木賞』を受賞した、まだ30代の若手である。しかし、東北大学大学院にて西洋史を専攻するなど、きちんとした基礎を持っている。これらがあいまって、本書の数多くの美点は、形成されていると思われる。

 まず第1に、すっきりした構成にある。先に記した1337-1453年の「百年戦争期間」を読み解くために必要とされる、「前史」から時に沿って書かれているので、追いかけやすいこと。そして、多くの書が歩みを止めてしまう「後史」の次に、きちんと「結論」を持っていることである。結論部を持つということから推測できるように―第2の美点である―、きちんとした論証がなされていることが、挙げられるだろう。さらに―第3―、論の記述表現の良さがある。それは、文章が「こなれていて」非常に読みやすいことと、「セオリー」に則していることである。ここでセオリーというのは、論文のセオリー、しかも玉石混交の「自称論文」溢れる文系タイプのものではなく、理科学論文の意味におけるセオリー、即ち「やたらに"私"などという言葉を使ってはならないこと。受容時に感覚を煽る表現"激増、強権"などを使ってはならないこと」を、ある程度踏まえている点にある。だから、飲み込みやすい。

 これらの先に、百年戦争というサンプルを通じた「国民国家的歴史観の再考」という、本書の主題の核が控えていることも、大きな美点であり、これを踏まえて再読すれば、ケース・スタディができるというわけである。

 参考文献、英仏両王室系図、年譜も勿論付されている。

太鼓判
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 国民国家イングランドとフランスが誕生するまでを把握できる非常に勉強になる本, 2007/3/18
By 
ともぱぱ - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (殿堂入りレビュアー)    (トップ50レビュアー)   
レビュー対象商品: 英仏百年戦争 (集英社新書) (新書)
まず、読者は40頁に及ぶ詳細な年表(代表的な事件には月日も記されている)と2頁の英仏王家の系図、そして本文中の要所に挿入された数々の地図という、資料の豊富さに圧倒されるだろう。新書版の歴史書では例を見ない程に資料が多い理由は二つ。まず、タイトルから多くの人は本書は1338年から1453年までの百年戦争を扱ったものと思うだろうが、本書は1066年のイングランドのノルマン朝の成立から説き起こし、英仏のほとんどを支配したアンジュー帝国の成立とその瓦解(第一次百年戦争)、我々が教科書で勉強する狭義の(第二次)百年戦争、そして英仏分離後の各々の展開を仏については仏王のフランス統一まで、英については薔薇戦争の終結までという長期間を扱っていること。第二の理由は中世英仏の王家・諸侯の関係があまりに錯綜していること。

本書は日本人には馴染みの薄い英仏中世史を鮮やかに描く歴史ファン向け決定版と評価できる。作者の知識とそれを分かり易く説く力量に感服する。本書のトーンは一貫していて、第二次百年戦争の前半までは、結局のところフランスの封建領主同士の領地獲得・承継戦争であったものが、後半からジャンヌ・ダルク登場に代表される国民国家の意識が芽生えその下での戦争に変貌したこと、その結果および英仏各々の後史を経て、イングランドとフランスという国民国家が完成し、絶対王政の下、英仏飛躍の途が開かれたという史観である。それにしても本書で初めて教わったことはあまりに多い。映画ブレイブハートのエドワード1世がフランス語を使い自分をフランス人と認識していたこと、長年忘れられていたジャンヌを国民的ヒロインとして広報したのはナポレオンであり、ジャンヌが聖人に列せられたのは20世紀である、といったことである。中世英仏の歴史映画のファンにとっては、手放すことのできない歴史書になることは間違いないでしょう。
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