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5つ星のうち 4.0
森と泉に囲まれて,
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レビュー対象商品: 若葉色の訪問者 (角川スニーカー文庫) (文庫)
『若葉色の訪問者』です。イラストは橋本正枝『親許を離れ、東北の新設校に通う宏也は、転校してきた少女、霧子を見て驚いた。彼女は、一年前に行方不明になった彼の幼なじみにそっくりだったのだ。やがて学校内や町中で謎の暴力事件が目立ちはじめる。事件の加害者は、宏也のように外部から新しくきた住人らしい。否応なく事件に巻き込まれていく彼は、その陰で人知れず行動する霧子の姿が気になりはじめる。スニーカー文庫初登場作家が贈る、新世代ジュブナイル小説。』 作者の麻生俊平は、ザンヤルマの剣士シリーズやミュートスノート戦記シリーズなど、重厚で壮大な現代日本異能伝奇バトルシリーズが有名ですが、本作品は一冊読みきりの単発です。しかも本の厚さもごく普通です。 あとがきにあるように、「都会に疲れた若者が、静かな森の泉をなんとなく訪れて、そこで謎めいた美女と出会い、なんとなく適当に話をして、特にそれ以上は何もなく、帰って行く」という、いつぞやの昔に流行ったタイプを目標として意識したらしいです。 が、そこはそれ、ライトノベル作品ということで、そんな単純なものではなく、表紙イラストでは眼鏡をかけているらしいヒロインの魅力は当然ですが、謎めいたものを絡めたサスペンス的なストーリー展開もあって、退屈することなく面白く読むことができました。 それでも本作品の白眉は、巻頭のカラー口絵部分でしょう。 主人公が幼馴染みに対して結構シンプルな性的欲求を抱いていたことを赤裸々に示しちゃっている心理描写。 かつて流行ったという謎めいた美女との邂逅というのは、願望の形という感じだったのか、だとすると男子中高生レベルの読者の願望を忠実に再現するライトノベルとの親和性も高かったのかもしれません。物語の展開などはツルペタと起伏でモロに真逆なのに。 総評は★4ということで。
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