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若者を見殺しにする国 (朝日文庫)
 
 

若者を見殺しにする国 (朝日文庫) [文庫]

赤木 智弘
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

2007年に「『丸山眞男』をひっぱたきたい――31歳、フリーター。希望は、戦争。」で論壇を揺るがせた著者のデビュー作が待望の文庫化。文庫化にあたり最終章を大幅に加筆。過剰な若者バッシングへの不満。年収130万円で生活する不安。「自己責任」の一言で思考を停止させる社会への違和感。フリーターの立場から「無縁社会化」など2010年代の日本の論点を看破した本書の主張は、時を経て、さらに説得力を増している。

内容(「BOOK」データベースより)

過剰な若者バッシングへの不満。年収130万円で生活する不安。「自己責任」の一言で思考を停止させ、さまざまな格差を固定化する社会への違和感。執筆時31歳だった著者が、フリーターの立場から「無縁社会化」など2010年代の日本の論点を看破した評論集。

登録情報

  • 文庫: 384ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2011/5/6)
  • ISBN-10: 4022646063
  • ISBN-13: 978-4022646064
  • 発売日: 2011/5/6
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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18 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 緑苑
形式:文庫
 ご存知の方も多いかと思いますが、
 作者の 赤木智弘 氏は「・・・31歳フリーター。希望は、戦争。」を2007年1月号の「論座」に書いた人です。

 過激な見出しとは、うらはらに赤木氏の文章を丁寧に読めば、決して戦争を望んでいるわけでも、現実逃避でもないことがわかると思います。
 
 一部抜粋

 私のような経済弱者は、窮状から脱し、社会的地位を得て、家族を養い、一人前の人間としての尊厳を得られる可能性のある社会を求めているのだ。それは、現実的な人間として当然の要求だろう。
 
 佐高信氏は「戦争によって自分が死ぬことを考えていないように見える。」という。

 (私も同じ疑問を持ったのですが、赤木氏は明快に否定)

 私は戦争なんかで栄誉を得られるとは思っていないし、戦うこと自体に爽快感を感じたりしない。
 ・・現状のまま生き続けたとしても・・働けなくなってしまえば、経済的基盤を失うのだから、首を吊るしかなくなる。

 その時に、社会の誰も、私に対して同情などしてくれないだろう。
 「自己責任」「負け犬」というレッテルを張られながら、無念のまま死ぬことになる。

 今後も決して報われることのないまま、ただの機械として低賃金の単純労働をこなし続けなければならない。

 彼らはどうして、そのような耐え難い苦痛をくみ取ろうとせず「お前の不幸などたいしたことない」かのようなことをいうのだろう。

 「社会と戦え!」「もっと考えろ!」を言われるが私は社会から逃げているつもりはないし、考えを放棄するつもりもない。

 考える時間を得るためには、生活に対する精神的な余裕や、生活のためのお金が必要不可欠であり、それを得られて初めて「考える」という行為をすることができる。

 そうした人間が、考えて活動するための「土台」を整備することこそ、私に反論する方々の「責任」ではないだろうか。

 <酷なようだけど、このギャンブルに負ける確率が高いのは、おそらくは31歳で家族がなく定職にもついていないあなたなのだ。>
 森さんそんなことはわかっているんですよ。

 森や福島の「戦争が始まれば、弱者はもっとひどい目にあうぞ」という意見の問題は、弱者若者がおちいっている現状の悲惨さをあまりに低く見積もりすぎていることです。
・・・そして、可能性がないということは、現状維持ではなくて、転落を意味しています。

 以上、 どこまで、赤木氏の悲痛な叫びをくみ取れたか自信がないのですが、この本は私の中で、読む前と後で価値観とか、何かが大きく変わった一冊です。
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26 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By umemomosakura トップ1000レビュアー
形式:文庫
「戦争待望論」で物議をかもした中年フリーターである著者による単行本の文庫化。
文庫化にあたり大幅加筆したということですが、元の単行本を読んでいないので、本書のみの感想です。

正直、著者の論には突っ込みどころがたくさんあります。
しかし、腹をくくって世間に実名をさらしただけのことはあります。
「自分が少しでもマシな境遇になれるなら皆が不幸になっても構わない」「自分を黙らせたければ安定した仕事を紹介してくれれば済む」と言い切ってしまうこの著者を論破するのは、簡単ではないと思いました。

このように過激な論が世間に出るということは、そのように考えている人がいるということを世間一般が知るということです。
つまり著者は確信犯的に扇動家を演じているわけです。
それに対して、左翼の論客といわれている人たちから寄せられた批判の的はずれっぷりは結構情けないです。
左派が衰退する理由がちょっと分かってしまった一冊でした。

しかし著者が今後も書き手としてやっていこうと思っているなら、問題提起に終始してしまっている本書のような手法では、そう長くは続けられないのではないかと余計な心配。
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19 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
挑発の連続 2011/7/2
By これでいいのだ トップ500レビュアー
形式:文庫
 「31歳、フリーター。希望は、戦争」で耳目を集めたフリーター兼フリーライターの評論集の文庫増補版。著者が「希望は、戦争」と言い放ってもう4年たったわけで、「田舎暮らしの不遇な青年」っぽかった彼も、すでに中年といってもおかしくない年代に差し掛かっているのか、と一定の感慨を覚えた。ともあれ、「希望は、戦争」を巡る一連の騒動、批判、警告、「誤読」等を逃げずに一手で引き受け、丁寧に反論を加えていく「続編」、あるいは「希望は、戦争」が月刊「論座」に掲載されるまでの経緯など、知らなかった「楽屋話」もあって、楽しく読めた。

 挑発することが自分の役目とばかりに、一見言いたい放題、あるいは「ああ言えばこう言う」式の強引な論法もみられなくはないものの、論理と文体にほとんどぐらつきが窺えず、しぶとい一貫性が読み取れるのは、著者の挑発が筋金入りの方法論にまで血肉化しているからではないか。また、90年代初頭のバブル崩壊から現在に至る「失われた20年」の分析と要約など、大筋では著者の見立て通りだと思うし、少年犯罪についてのデータ解釈と評価も至ってまともなようにも思える。フリーター論、貧困論以外の土俵にもわけ入って、好き放題を書いてみても、それなりに通用するのではないか。
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