若者をその調査回答傾向からタイプ分けして消費スタイルを見ている内容や、昔の若者との価値観の違いを見ている部分は「なるほど、そうなんだ」と興味を持って眺めた。
しかし、「若者」「団塊ジュニア」「アラフォー」と比較しての調査はまったく持って消化不良だった。そもそも、第1章は「20代」を若者というかのように論調が続いたのに、第2章以降の調査では30代が含まれるS51(1976)〜S60(1985)を「若者」、S46(1971)〜S50(1975)を「団塊ジュニア」、S41(1966)〜S45(1970)を「アラフォー」と分けている。なぜこの区分けなのかがわからない。一般的には人口ピラミッドからS46(1971)〜S49(1974)の第二次ベビーブームが「団塊ジュニア」と解釈する向きもある(他説もあるが)が、あえて上記のような区分けとする根拠や必要性の説明が「バブル期を20代に経験している最後の世代=アラフォー」以外は不十分のように感じた。たとえば、現役大卒で考えれば本書で「若者」とされるS51生まれ(99年卒)と「団塊ジュニア」とされるS50生まれ(98年卒)の就職が困難だった背景、あるいはその後のライフスタイルや価値観に多分に影響するITの爆発的普及前夜だった環境には代わりが無く、それゆえ二者は生活の傾向や価値観に類似性も考えられるが、二者が分断されているのはなぜか?
また、結局、調査分析から「総合的に見て各グループ層はどのようなものだといえるのか」「その中で若者層とはどういうものなのか」というまとめが無いままにいつの間にか「若者」部分だけの話になっているのは、非常に内容を把握しづらく消化不良。若者の分析とより深い掘り下げだけでよかったのでは?
また、各項目に小見出し的な結論の要約が少なく、文章をすべて読まないといいたいことがわからず、読みづらく時間を要する。
マーケティング面においては示唆はあると思う。