普段ビジネス書しか読まない私が、たまたま東京駅の本屋で手にとった。私の生まれる少し前のお話だ。あまりに有名なそのあらすじをしってはいたし、ドリフのパロディコントも知っていたが、きちんと読むのは初めてのことだった。出張の帰り、新幹線のなかで気晴らしに読むことにした。
私もかつて遠距離恋愛をしていた時期があった、また母を病気で早くになくしたので看病する父の姿をみていた。大島さんの日記を通して、そんな愛情の記憶が強くよみがえってきて、新幹線の車内で涙が止まらなかった。恥ずかしかったが読むのを止められなかった。結局社内で読み切ってしまったのだが、新幹線の車内でボロボロと泣いたのは後にも先にも初めてのことだった。一週間ほど、何度も読み返し、その度に目頭を熱くした。周囲の人間は不審に思ったことだろう。そしてその後はカバーかけて本棚にしまった。自分は自分の人生を強く生きよう。そして人を強く愛そうと思った。