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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
覗き趣味でも、美術行政への関心でも。,
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レビュー対象商品: 芸術とスキャンダルの間――戦後美術事件史 (講談社現代新書) (新書)
加藤唐九郎の「永仁の壷事件」やら、美術館からの盗難やら、美術関連の訴訟やらについて、贋作、盗難、裁判、破損といった分類で記述がなされています。コミック『ギャラリーフェイク』の元ネタになった事件(佐野乾山等)も紹介されています。一方で、短いコラムで、新しいところでは「和田義彦ースギ事件」(の紹介にとどまらず、和田氏を持ち上げていた、朝日新聞社を記事盗用で退職した現松本市美術館館長につっこみをいれているのがすごいなあ)などから、リキテンスタインの六億円(妥当な額だとは思いますが)等など、複数もりこまれています。 様々な現代美術史の事件への覗き見趣味で読んでも楽しいですし、その一方でいろいろなテーマをまとめているため、まとまりに欠けると感じるところもありますが、美術界での、文化事業への税金投入、美術品管理のいい加減さ、ちゃんとしていない美術ジャーナリズムへのまっとうな批判には好感が持てます。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
美術騒動独特の魅力を描き出す,
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レビュー対象商品: 芸術とスキャンダルの間――戦後美術事件史 (講談社現代新書) (新書)
盗作、美術事件は残酷ではないし、謎も多く、手口は美しいといえるほど巧妙でセンセーショナルだ。犯罪にならないことも多い。芸術家の作品が絶賛される一方で、こうした真贋騒ぎは後を絶たない。美術界の「闇」ともいえるが、「闇」にもまた、独特の魅力がある。本書は戦後あった27の美術を巡る騒動について、新聞記事を手がかりに、著者は週刊誌記者を永年勤めてきただけあって、平易かつ毒のある読ませる筆致で、複雑で専門的な要素のからまる事件の魅力を照らし出している。三越の偽秘宝展はよく知られているが、本書を読むと、国立の施設でもこれだけだまされているのかとちょっとびっくりした。何が正しくて何が間違っているのか。美術は本当に難しいものだと実感する。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
専門知識がなくても読みやすい,
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レビュー対象商品: 芸術とスキャンダルの間――戦後美術事件史 (講談社現代新書) (新書)
こういう美術界事件史みたいな本はいろいろあるが、専門家の人が専門用語を使って書いていることが多く、 私みたいにそういう知識がない者は読んでも結局よくわからない、 ということが多々ある。 ところがこの本は違い、まず一般の新聞記事に載ったもので事件を紹介 しているので、わかりやすい。文章自体も、美術界の専門知識がなくても わかるように書いてあり、どんな事件だったのかよくわかる。 文(事件)が頭に入りやすいので、この著者の文章がうまいんでしょう。 「天才詐欺師・滝川太郎」「突然大量に出てきた佐伯祐三」 「陶芸界最大のスキャンダル・永仁の壺捏造」「佐野乾山騒動」 「棟方志功には、なぜニセモノが多いのか」 「赤瀬川原平の模型千円札裁判」「マッド・アマノのパロディ著作権裁判」 など多彩ですが、 その他3〜4ページのコラムとして、 「盗作で芸術選奨取り消し事件」「盗まれた東大のハニワ」 「月光菩薩勝手に首切り事件」「国立近代美術館で作品大量メッタ切り事件」 「国宝阿修羅像を勝手に型取り事件」 などまであり、とにかくおもしろい。 一項足りとも、ハズレなしです。
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