芳年の描く絵は一般の浮世絵とは一線を画しています。レベルが違う、と言ってしまっても過言ではありません。一目見ただけで、芳年がその辺の画家とは比べ物にならないほどの鋭い感性とずば抜けた才能を持っている事がおわかりになると思います。画題が幽霊や妖怪であったり、残忍なものが目立つために人によって好き嫌いはかなりありますが、好みには囚われずに美術、とくに日本画や浮世絵に興味のある人には是非1度は見ていただきたいです。本書は『新形三十六怪撰』を中心に全ての絵がカラーで載っています。欲を言えば、もうちょっと『月百姿』の絵を掲載して欲しかったですが…。