著者の絵は、探偵小説専門誌「幻影城」誌上で初めて見たときに、大変なショックをうけた。
その後、幻影城誌ではレギュラーの挿し絵画家として活躍したが、その独特のタッチは、他の挿し絵とはひと味もふた味も違うものだった。
だから、著者の挿し絵がはいった作品を、毎号真っ先に読んだものだった。
著者が実はマンガ家であり、マンガ作品があることは、後年になって知った。
SFマンガ競作大全集かなにかだったように覚えている。
あの挿し絵のタッチで、ストーリーのある作品がそこにあった。
ものすごい違和感だった。
しかし、著者の肉感たっぷりの絵の魅力は、その後も私の頭から離れなかった。
そんな著者も、後年になると絵柄が荒れたり、書き込みが少なくシンプルになったりしたのだが、本書は初期の、まさに書き込みたっぷり、肉感たっぷりの作品集である。
著者の絵を見ていると、石原豪人の絵を連想する。
絵に込められた怨念と、その存在感が、非常に似ている気がする。
作品としては、かなりグロなものが多かったりする。
しかし、それを凌駕する絵の魅力がある。