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こんな名句を残した久女ですが、この人ほど、評判に恵まれなかった人は、いないのではないでしょうか。
私も、松本清張氏の
「菊枕」で、久女を知ったのですが、わがままな変人、というイメージしかもてませんでした。
(清張氏のものは、また違ったおもしろさもあるのですが)
田辺さんは、そんなイメージに包まれた久女の素顔を、
温かい目で検証してくれます。
まるで、優しい手で、一枚一枚、薄紙をはぐように。
この本を読み終わったとき、私の中で、久女のイメージはすっかり変わってしまいました。
家庭と、芸術に引き裂かれながら生きた、一生懸命すぎる女性。
現代の女性にも通じる悲劇がそこにはありました。
「わが愛の」という副題が心にしみます。
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