女学校というのは公立ではありませんから、そこへ通っていたということはまあ、そこそこの家のお嬢さん、それが親の事業の失敗などでいきなり旅芸人に身を落とし・・・などというところに時代を感じます。現実にはその年齢の娘なら芸人にはなれない、その晩から客をとるのでしょうが、もちろんそんな醜い現実は描かれません。美しい慕わしい友がそのようによんどころない事情で別れ行く、そういう話が花によせ、涙と溜息を織り込みつつ繰り返し語られます。
中でも気に入ったのは3巻本の最後の巻、「桐の花」でした。永遠の心の友、と思っていたのに卒業後は日々疎くなって、思い出すらなくしてしまった友への心の痛み。「睡蓮の花」も友の嫉妬が別れを呼ぶ話です。
「お母様、お叱り遊ばしちゃあ