最初は、有名人が暇と金にあかせてワイナリーを作りました、というエッヘン本かと思ったら、子供を持たない著者が、自分の赤字の農場をどうやって後世に伝えていくか、その手段のひとつとして、農場の法人化や企業化を考えた結果として、ワイナリーとレストラン経営に落ち着き、そしてそれを実現するまでの苦難を描いたもの。幸い、友人や知人、関係者、役所にも恵まれ、ワイナリーは実現するのだが、いやはや、確かにこれでは日本の農業が衰退するのは無理も無いと思わせる規制の数々。農業政策の問題点が実に良く分かる。これでは伝統的な農家以外の人の新規参入も、起業も、新規投資も起こらないだろうなあ。著者の事業が大成功し、日本の農業の活性化に続く人たちが出ることを祈るばかり。