良く言えば淡い、悪く言えば中途半端。
前者と後者の形容に関連性はありませんが、作品内容のイメージとしてそんな感じ。
内容的には、寿命を迎えたことにより世界中でその全てが散ったはずの桜(ソメイヨシノ)
を設定的なコンセプトに据え、特殊戦闘機による空戦や、それに乗る少年少女たちの
ドラマや心の交流を描いた本作。
以下良い点悪い点。
良い点。
・会話のやりとりなどがさすがの杉井センス。面白い。
悪い点。
・1巻で少々詰め込みすぎでは、と思うくらいには展開が早く、冒頭から状況の変遷が
矢継ぎ早なのと設定等の説明不足が原因で主人公と読者を置いてきぼり。
・空戦描写が今ひとつで盛り上がりに欠ける。理由は、兵器設定上、派手なドッグファイト
みたいな戦闘にならないこと。主人公たちの独白やら感傷やら会話やらに重きを置いて
描写しているせいか、スピード感や迫力に欠ける。そもそもページ数的に言うと本格的な
戦闘シーンは大した分量でもない。まぁ一言で言うと戦闘シーンが総じてつまらない。
・キャラが弱い。
まず主人公。ヘタレ・鈍感・淡白・自閉症を標準装備。量産型シンジ君ですね、わかります。
ヒロイン。挿絵補正を考慮しても、今ひとつ可愛く感じない。ツンデレだが、デレが弱いかな。
杉井作品「剣の女王と烙印の仔」ヒロイン・ミネルヴァと互換性あり。
他、数人の女性キャラクターがいて、巫女さんだったり姉御肌だったりしますが…
どうも印象が薄い。魅力的なサブキャラがいないのは残念。かろうじて近衛師団とか(笑)
総括
悪い点の方が多いです。杉井クオリティでそこそこ面白く仕上げている印象。
「群青の空を越えて」みたいな世界観設定は好きなのだけれど…
続巻で面白くなっていくことを期待して★4つ。