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花伽藍 (角川文庫)
 
 

花伽藍 (角川文庫) [文庫]

中山 可穂
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

結婚というルールを超えて結ばれた、無垢で生々しい愛の喜びと痛み。苛酷な別れがいつかきっと訪れるとわかっていながら愛さずには生きられない女の五つの出会いと別れを鮮烈に描く、珠玉の短篇集!

内容(「BOOK」データベースより)

夏祭りの夜の出会いから別れまでの濃密な恋の顛末を描いた「鶴」、失恋したばかりの一夜の出来事「七夕」、離婚した夫が転がり込んできたことから始まる再生の物語「花伽藍」、恋人とともに飼い猫にまで去られてしまった「偽アマント」、未来への祈りを託した「燦雨」。結婚という制度から除外された恋愛の自由と歓び、それにともなう孤独を鮮烈に描いた、彩り豊かな短篇集。

登録情報

  • 文庫: 248ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010/5/25)
  • ISBN-10: 4043661037
  • ISBN-13: 978-4043661039
  • 発売日: 2010/5/25
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
及第点 2003/11/1
By kuka
形式:単行本
「七夕」と、表題作「花伽藍」は正直物足りない。
他作品と比較した場合、中山可穂テイストがあまり前面に表れていない印象を受ける。
「鶴」と「偽アマント」、この2作は普通におもしろい。
特に「偽アマント」の仁子というキャラは良い。これぞ中山可穂だ、と私などはわけもわからず納得してしまう。

だがこの本の中で特筆すべきは「燦雨」である。

美しい。美しすぎる。
特筆すべき、と言っておいてなんだが、何が美しいのかはご自分で確かめていただきたい。もしかすると「どこが美しいのだ」という人もいるかもしれないが、私は美しいと感じた。主観とはそういうもんである(笑)。

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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 私はこの短編集が大好きなので、作品の魅力をできるだけわかりやすく伝えたいと思うのですが、すべての人がこの作品を読んで面白いと思うかというと、それは違います。残念だけど、それはしょうがない。
 すべての短編に女性同性愛者が出てくるし、彼女たちの選択は登場人物たちや世間には少しも祝福されない。読後感がいいかというと、良くない。だって彼女たちはおそらく「不幸」になっている。
 中山さんの作品を読むと、その感情のあまりの深さに息苦しくなる。愛情とかそんな穏やかな言葉で片付けられる感情なんだろうか。嘘を許さない、ずっと刃をつきつけられているような、そんな気持ちになる。
 感情の奔流の最後の最後で、この本の中に納められている「燦雨」のような結末で終わるなら、それはまぎれもない幸せなんじゃないだろうか。冬の寒い明け方あたりに読むのがお勧めです。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 香桑 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
同性愛者であるということは、現行法における日本では、最愛の人と結婚できないということだ。
5つの短編の主人公達は、同性愛者だ。同時に、幸せな結婚という制度の外から温かな家庭というものに憧れの眼差しを送る、独身女性達の物語と言ってもよいだろう。
独りでいれば誰も頼ることのできない孤独感に、誰かといればいつか来る別れへの不安感に、打ち震える。普通のことをできていないという劣等感や、自分の代で血を途絶えさせるという罪悪感を覚えることもあるかもしれない。
そんな不全感を購うような、婚姻制度によらない家族の可能性を示す短編も含まれている。作者が描く男性も魅力的であるし、とても美しい関係を築くカップルも登場する。
また、短編となると、この作者の身も心も切り裂くような息苦しい痛みを描くには足りない紙数になるのか、むしろユーモアの面が浮き上がってくるように感じた。
だから、この本は、ビアンかヘテロかに関わらず、結婚や出産をあきらめようとしている30代以上の独身女性に訴える力を持っていると思う。
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