この本によると、三島由紀夫は、『新古今和歌集』を忘れたから、日本語が汚くなった。と述べたそうである。
幼い頃に国語辞典を読破したという三島だからこそ、そう言えたのかもしれない。そう考えてしまうほど、『新古今和歌集』は、筆者の言うように、『一時一時目を凝らして読まなければ意味が分からない』和歌ばかりである。
だが、その難解な『新古今和歌集』を、和歌の歴史解説と『新古今和歌集』のメジャーな歌人についての解説を以って、分かりやすいものにしてくれた筆者に、敬意を表したい。
(NHKで取り上げられた『西行』(新潮文庫)とあわせて読むと、『新古今和歌集』の世界がより広がるだろう)
『新古今和歌集』だけではなく、それまでの和歌の歴史も知ることが出来る、二度おいしい本である。