本書を読んでいるさなか、東日本大震災がありました。政府の後手後手の対応、実態に目を向けない当事者意識のなさ、無責任な情報発信に怒りがおさまりません。
今回、まるで為政者によって苦しめられているかのような福島県民。しかし、同じ県内(会津藩ですが)の江戸時代中期、こんなにすばらしい指導者が、綱紀が乱れ、庶民は生活に苦しみ、藩は借金にあえぐ会津藩政を立て直したのです。
玄宰の素晴らしさは、データをおさえ、歴史に学び、自分の頭で考え、全責任を負う覚悟で改革を推進したことです。彼の少年時代からを描いた本書は、そのような人格・識見にすぐれた人物に、玄宰がいかに育ったかの経緯がわかる成長小説でもあります。
頑張れ、福島県!こんなに素晴らしい指導者が生まれる文化を持った土地なのですから。