俳聖芭蕉自筆の『奥の細道』の出現。七十数か所に及ぶ貼り紙訂正の跡をとどめた草稿本で、門人野‥のもとに伝来した、いわゆる野‥本に当たる。芭蕉の肉筆として珍重すべきもの。この稀有の資料を同好者が手に出来るよう限定複製本とともに普及版の影印・翻刻本が本書である。後半には、これを底本として本文が掲載され、続いて、解説があり曽良本との関係などが比較されている。新出の自筆本発見直後急きょ発行されたものである。
題名「おくのほそみち」内題「おくの細道」の【芭蕉真蹟】本が出現した。原本の所蔵は中尾堅一郎氏である。岩波書店が原寸復刻、その影印本を出版している。初版は1997年で、すでに10年を越える。国宝級だと思われるが、その扱いはされていない。この貴重な自筆本『奥の細道』を手で確かめながら多くの人が読んでほしいものである。