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芝桜 下    新潮文庫 あ 5-14
 
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芝桜 下  新潮文庫 あ 5-14 [文庫]

有吉 佐和子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

陰に陽につきまとってくる嶌代に腹を立て、無気味にさえ思いながらも、じっとその我侭に耐えてきた正子だが、ついに嶌代に絶交を宣言した。しかし、嶌代は一向に頓着しないどころか、再び正子の生活に泥足で踏み込んでくる。雛妓のころから一緒だった二人の女の宿命的な絡み合いと凄まじい愛憎の葛藤を、大正の初頭から終戦にかけての三十年の時の転変の中に描く。

登録情報

  • 文庫: 492ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1979/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101132143
  • ISBN-13: 978-4101132143
  • 発売日: 1979/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 158,716位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
話の途中でいきなり第二次世界大戦が登場するのには驚いた。
日本髪を結い和服を着ていたむかしと、祖父母が生きていた時代とが急につながったから。
今ブームになっている「和の暮らし」ってこんなに近い時代に、普通にあったものだったのか。

例えば卓袱台には「昭和の暮らし」の印象がつきまとうが、実は卓袱台で食事をとるようになったのは戦後のことで、それ以前には箱膳で食事をとっていた、など。
箱膳で食事を取るのは待合(料亭)だけの習慣なのか、普通の家でもそうだったのか知りたい。

縁側があって、景色を配慮した小さな庭があって、井戸があり。

竈があって、囲炉裏があって、火鉢がある。
そして日常着は和服である。

スローライフ、スローフードを取り戻そうとする現代にとって、昭和の初めは桃源郷であり、限りなく遠い。
私は最近和服に興味をもち、夜は浴衣で過ごしたりもするが、私にとって和服とは生活につながるものでなく、例えばインドのサリーのように「エスニックな服」なのだ。

楽で便利で自由に生まれた私には、古き良き時代を再現して暮らすのはとても無理だろうが、その香りだけでもこの本から感じとれるのはうれしい。

このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
上巻に続き一気に読みました。

大人の女性として成長していく正子と蔦代。二人の姿が鮮やかに描かれている。

花柳界を離れた正子の思慮深く堅実な女性への成長。

蔦代の磨きのかかった狡猾さとたくましさ。

それにしても蔦代という人物像は本当によく出来ている。

始終正子の引き立て役でありながら、その存在感は圧倒的。

信心深く親孝行で働き者という面をもちながら、周りの人間を陥れるような悪女である一見矛盾しているような性質に、

非現実的な魅力を感じるが、どうしてなのか彼女の存在はリアルだ。

自分に率直であるという一点への矛盾のない繋がりで彼女の存在は現実感を持っているのかもしれない。

十数年前読んだ同作家「悪女について」をちらと思い出した。
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形式:文庫|Amazonが確認した購入
すっぱりと花柳界から引退した主人公、正子。
正子の人生で、男性に頼る、という生き方はない。

何人かの男性に心を奪われたが、彼女の人生の狭間をすり抜けていく存在だった。
彼女は元芸者と呼ばれるのが最大の侮辱であるのだが、花柳界で育った環境は簡単に抜けるものではない。

蔦代とのくされ縁はきっと一生続くのだと思う。
蔦代の正子に対する競争心というか、嫉妬・執着心は怨念にも似た行動に現れている。
3人の元芸子が揃って「キャラキャラ」笑う場面はまるでこの世のものとは思えない恐怖を感じた。

タイトルの「芝桜」が、蔦代と絡んで出てくる。
蔦代の信心深さと裏腹に、正子を食める計算高さは読んでいて、背筋がぞっとする場面だった。
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