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例えば卓袱台には「昭和の暮らし」の印象がつきまとうが、実は卓袱台で食事をとるようになったのは戦後のことで、それ以前には箱膳で食事をとっていた、など。
箱膳で食事を取るのは待合(料亭)だけの習慣なのか、普通の家でもそうだったのか知りたい。
縁側があって、景色を配慮した小さな庭があって、井戸があり。
竈があって、囲炉裏があって、火鉢がある。
そして日常着は和服である。
スローライフ、スローフードを取り戻そうとする現代にとって、昭和の初めは桃源郷であり、限りなく遠い。
私は最近和服に興味をもち、夜は浴衣で過ごしたりもするが、私にとって和服とは生活につながるものでなく、例えばインドのサリーのように「エスニックな服」なのだ。
楽で便利で自由に生まれた私には、古き良き時代を再現して暮らすのはとても無理だろうが、その香りだけでもこの本から感じとれるのはうれしい。
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