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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
 
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芝桜〈上〉 (新潮文庫) [文庫]

有吉 佐和子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

津川家の正子と嶌代は将来の看板芸者と目されていた。しかし、二人の性格は全く対照的だった。実直で健気、芸者の通信簿でも総牡丹(全甲)をもらうほど頭のいい正子。美しく信心深いところがありながら、水揚げ前に不見転で客をとり、嘘を本当と言いくるめて次々に男をかえていく嶌代。―二人の芸者の織りなす人生模様、女同士の哀歓を絢爛たる花柳界を舞台に描く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

有吉 佐和子
1931‐1984。和歌山生れ。東京女子大短大卒。’56(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記「紀ノ川」「有田川」「日高川」の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く「華岡青洲の妻」(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた「恍惚の人」、公害問題を取り上げて世評を博した「複合汚染」など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 529ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1979/10)
  • 言語 日本語, 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4101132135
  • ISBN-13: 978-4101132136
  • 発売日: 1979/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By カスタマー
形式:文庫
花町の世界に溺れることなく、自らの意思で生きてゆこうとする正子と、
金の為なら安易に男に任せる蔦代の対照が鮮やかに描かれている。
正子は水揚げされても、決して売られた自分を卑下することがない。
正子の毅然とした態度は、とても好感が持て、また、蔦代の描写は美しく、

二人の主人公の人生を十分に堪能できる。今では感じられない花町の粋と、男女の心理の見事さ。読者を華麗な花町の世界へと導いてくれる小説だと感じた。

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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
花柳界の独特のシステムや価値観は興味深い。

非日常な文化に圧倒される。

日本でありながら遠い世界。

華やかで厳しくて、粋で豪奢。そんな世界を垣間見れる。

そしてそんな舞台で繰り広げられる女性の生き様。

プライド高く潔癖な正子には共感をおぼえ、声援を贈りたくなり、

そんな正子に始終まとわりつくような存在蔦代には、機敏な美しさや、狡さへの苛立ち、とらえどころのない不気味ささえ感じでしまう。

正子の生き様が、この物語を美しく凛とした印象にしていて、蔦代の立ち回りが、はらはらドキドキさせ展開を期待させるのだろう。

読み応えのある一冊だった。
このレビューは参考になりましたか?
27 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
私は思う。男が友情のために死ぬ話なら、いくらでも存在するであろうと。
しかし、女がトモダチのために命やら人生やらを賭ける話なんて聞いたことがない。いつでも女の場合、トモダチは二の次、三の次。お互いさまだから、取り立てて腹が立つこともないが、所詮女なんて利己的に生まれついているのだろう。しみじみそんな気がしてならない。
私には「蔦代」を地でいくトモダチがいる。彼女にはやはり、30年近く振り回され続けている。子どもの頃から、何度も何度も絶交宣言を繰り返してきた。幾度も衝突し、その度行き来の途絶えたものだった。それでも何かをきっかけにしてまた付き合う。よくまあ、飽きずに付き合ってきたものだと感心すらしてしまう。
しかし相手もまた、私のことを「蔦代」だと思っているのだから、いつまで経っても堂々巡りである。私たちは自らを「正子」だと思い、相手は「蔦代」だと揺るぎない自信を持っている。
電話からしてそう。悩み事があるときばかりで、一方的に愚痴を聞かされ経過報告は一切なし。真剣に聞いてるこちらはバカをみる。
買い物やランチなど、どうでもいいことに関しては非常に仲良し。そのくせ、オトコが絡むと薄情になる。女の友情ほどあてにならないものはないと、彼女から身をもって教わった。
それでも彼女とも付き合いは続く。少々のブランクがあっても昔のまま付き合える。ちっとも気取ったところがないから楽しく時が過ぎる。ライバル意識はあるにせよ、仲間意識も手伝って、身内のように感じることもある。
反発を感じながらも共感してしまうトモダチ。きっと彼女とは生涯、腐れ縁としてつづいていくかけがえないのないトモダチである。その証拠にアルバムを開けば、必ず私の隣でピースサインを送っている彼女がいる。
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