面白かった!一気に読みました。
舞台は日露戦争後、満州ハルピンの中国人街にある日本人女郎屋。
辻芸人の親に捨てられたフミは、女郎になる為に大陸に渡りますが、
下働きとして過ごすうち、芸妓を目指すことになります。
この作者の書く登場人物は皆、芯が強くて自分なりの信念を持っています。
主人公のフミは、頭の回転が速くてきっぱりした性格で、迷ったり傷ついたりしながらもへこたれません。
過酷な過去を持ちつつも、生きる事にとにかく前向きで貪欲で生命力があるので、読んでいて気持ちがよいです。
娼館の女郎達も、それぞれに自分の道を貫いて生きていきます。
愚かだったり悲しかったりするけれど、どの女の生き様も、あざやかで潔い。
フミとタエの支え合う友情や、ハルピン桜の下でお千代の為に舞うシーンでは、涙が浮かびました。
ちなみに、準備や後始末についてはそれなりにあけすけに描かれていますが、男女の絡み描写は殆どありません。
どろどろしているようで、どこかさわやかなのはそのせいかも。
携帯版から削られたシーンがかなりあることが唯一残念でした。
続編の連載も決定しているようです。芙蓉が激動の時代でどう咲いていくのか、楽しみです。