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色町のはなし―両国妖恋草紙 (幽BOOKS)
 
 

色町のはなし―両国妖恋草紙 (幽BOOKS) [単行本]

長島 槇子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

幽霊だっていいじゃねぇか。娼妓(ねこ)なら抱き寝してやろう。<br><br> 惨殺された遊女の幽霊が出る「化けもの茶屋」、見世物にされた木乃伊(みいら)が化けて出る「とんでも開帳」― 第2回『幽』怪談文学賞受賞作家が、本所両国の色町と見世物小屋を舞台に描く、妖しく艶やかな江戸怪談7編。

内容(「BOOK」データベースより)

大川に架かる四本の橋の近くには浅草や両国広小路の歓楽街、川を渡った向島、本所、深川には情緒のある水辺の町ができ上がった。堀端には料理屋や茶屋が建ち並び、岡場所と呼ばれる私娼窟―色町が栄えた。香具師の真似事をしながら岡場所をうろつく遊び人の萬女蔵は、侍に斬り殺された美しい芸者の幽霊がでるという茶屋の話を聞きつける。美貌の噂に惹かれて出向いた萬女蔵が見たものとは…。本所両国の色町と見世物小屋を舞台に描く、妖しく艶やかな江戸怪談。

登録情報

  • 単行本: 211ページ
  • 出版社: メディアファクトリー (2010/7/2)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4840134448
  • ISBN-13: 978-4840134446
  • 発売日: 2010/7/2
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 347,794位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
素敵です 2010/8/25
「色町」といっても、いわゆる官許の「吉原」ではなく、
もっと敷居の低い、庶民の「色町」のはなし。

現代の、大きな声では語られない「性」が、
現代の、夜中でも明るく照らされている「闇」が
江戸時代には、今よりずっとずっと濃密に「在った」んだ、
ということが、アタマではなく、意識の中にはいってくるように
語られています。

「性」は現代より、もっと重く、なのに、明るく、ストレート。
避妊や堕胎の技術レベルが低いのだから、妊娠や出産は
まさに命のやりとり。
だけど、江戸時代の人々は、自分の気持ちに正直で、
「やりたい」から「やる」。重いはずのことが重くならない。
寿命が短いせいなのか、「今」が大事。

「闇」は、夜中でも街灯が一晩中明るいような現代では
考えられないほどの暗さだったのでは。
その闇の中のほのかな灯りに出来る影。
その濃い闇の中には、本当に居たのかもしれない物の怪。
人と、そうでないモノとの境目が在るのか無いのか。

江戸時代の、江戸の人たちの、暗い暗い濃い闇の中の、
物の怪か?人か?が織りなす世界に、
この先どうなるのか、と気になるような巧みなストーリーで
誘われます。
また、江戸時代の風俗に詳しくなくとも、くどくならないほどの説明が入り、
時代小説を読み慣れている人でも「なるほど〜」と思うことがあるのでは。

萬女蔵、という憎めないキャラクターが全編にわたり登場しますが、
そのつかみどころのない男がどういう人間なのか、
いや、人ではないのか?などと思いながら、読み進んでいったら、
終幕での、最後の彼のセリフに、ぐっときました。素敵です。
「怪談」でもありながら、それだけではない「はなし」です。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
“色町”と聞くと、ちょっとHでゴージャスで、昔ながらの風習があるイメージが頭の中に浮かびます。

この本に出てくる娼妓は、芯が通っていて綺麗でカッコ良くて。。。
色男の萬女蔵は、美しい娼妓なら幽霊でも抱ける男気があって。。。キャラがとっても可愛いです。

憎めない萬女蔵と、美人な幽霊との絡みの描写がキレイで、頭の中では映像が勝手に浮かびました。
長島さんのお話はやっぱり面白い!!!

この色町で生きる女の人たちは、どんな男かを見抜く目がちゃんとあって(人間ではないからかな?)、惚れ抜く覚悟もあって、ちょっと羨ましい・・・

男に甘い言葉をかけられたら、ついフラっとついていきそうになる女の人(私もだけど)は、この本を読むと少しは凛とした女性になれそうな気がします。
彼女や奥様の関係で悩んでる男の人は、女が男に本気で惚れるとどんなことをするのかを、特に読んで欲しいです。

物語とわかっているけど、美人の幽霊女に愛される、可愛い萬女蔵に会ってみたくなりました。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By いせむし トップ500レビュアー VINE™ メンバー
セックスと心霊の組み合わせが、本書の最大の特徴。

色と恐怖という組み合わせは、古今東西、
エンターテイメントの黄金コンビであって、
小説にもよく使われるテーマだと思うが、
本書はセックス自体をどんとメインテーマにしたてたところが、
他の心霊ものとは大きく異なる点だと思う。
主人公萬豆蔵は、無頼の輩であり、
善人が登場する勧善懲悪の物語でない。

男女の関係の心の綾や、
幽霊の因果の元にある愛憎を上手に描いており、
とても面白い連作集である。

恋愛小説としても読めなくはないところがあって、
読後感が爽やか。
それは萬豆蔵がどこかイノセンスな部分があり、
男を恨む幽霊から愛されてしまうという、
超人的なキャラクターだからであろう。

お勧めです。
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