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5つ星のうち 5.0
「色好み」の精神史,
By 青ち (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 色好みの構造――王朝文化の深層 (岩波新書) (新書)
著者によれば、『源氏物語』や『枕草子』が象徴し、平安期に絶頂を極めたという「色好み」の精神史。その系譜を、『竹取物語』や『伊勢物語』あたりから説き起こし、『新古今集』や『徒然草』あたりにその解体を見て、丁寧に(もしくは執拗に)読み解いていく。本書の執筆当時から考えても、フェミニズムやジェンダー論を経験した現代日本的な価値観や倫理観からすれば、なかなか想像しがたい人間交際のあり方が、そこには詳述されている。
最近の本だと、本書がしつこいほど追いかけている「人間の生々しい部分」を切り離したような、さらりとした触感のものが多数を占めているように思える。悩ましい吐息を感じさせるこうした切り口の研究は、他にどれほどされているのだろうか…。
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