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色を奏でる (ちくま文庫)
 
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色を奏でる (ちくま文庫) [文庫]

志村 ふくみ , 井上 隆雄
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,050 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

17歳で機を習い、30過ぎて染色をはじめた作家が、長い歳月のうちに、内面に深く潜めた思いの数々を綴る珠玉のエッセイ。“植物から色が抽出され、媒染されるのも、人間がさまざまの事象に出会い、苦しみを受け、自身の色に染めあげられていくのも、根源は一つであり、光の旅ではないだろうか。”色と糸と織と。丹念な手仕事で「わたし」が染めあげられていく。心に響くエッセイと鮮かな写真。

登録情報

  • 文庫: 174ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1998/12)
  • ISBN-10: 4480034323
  • ISBN-13: 978-4480034328
  • 発売日: 1998/12
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 染織という仕事の醍醐味、深みが、美しい日本語にのせられて、じんわりとこちらの心に沁み入ってくるような好著だ。そして何より、著者の志村さんが、おそらく我々の多くとはまったく異なる価値観のもとで生きておられることに驚かされる。

 まず彼女は、自然と対峙するにあたって、みずからの身を「主」に据えたりはしない。一貫して、植物から機械的に色を取り出すのではなく、色をいただく、という姿勢。
 数十年にわたり、染織作家として第一線で活躍しつづけているというのに、そしてそれを可能にしている彼女の類稀な才能、感性はきっと誰もが認めることであろうに、彼女自身はほんとうに謙虚だ。あくまで自分は草木の命の一端をいただいて、「いつでも素材がそこでやすらいでいられるように」手を携えているに過ぎない、と。

 さらに、彼女も忙しくしてはいるものの、おそらく多くの私たちとは忙しさの質がちがう…ストレスを溜めながら、意に沿わないノルマに追われるような忙しさではない。糸の艶のわずかなちがいに、ひとつひとつの色が背負ういのちに心を寄せ、きこえてくる草木の声を、衝かれたように織物の上にのせていく。彼女が「仕事が仕事をしている」と表現するところの、草木や糸と渾然一体となった忘我の境地における、忙しさである。

 ここまで我を張らず、またここまでちがった時間の過ごし方をしている女性が、まだ日本におられるのだ!と、一人の女性の生き方としても目から鱗が落ちる一冊である。

 
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草木染の基本 2008/9/22
By kaizen #1殿堂
形式:文庫
「梅と桜を交ぜて新しい色をつくることはできない。」
という著者の立場は、草木染の基本なのだろう。
草木が持っている色を組み合わせただけでも、十分に美しいものができるのに、混ぜ合わせる必要はないのだろう。
混ぜ合わせて新しいものを作ったと思い込んでいる人間の傲慢に矢を射ているようだ。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
色というのは、なんとさまざまな表情を持ち、それぞれに美しいのかと感銘を受けた。

色の話であるけれども、文章から情景が浮かび上がり、色から匂いが漂い、空気感まで伝わってくるような、五感が刺激される文章と素晴らしい写真だった。

京都や近江の風景にも旅情をかきたてられ、色を探しに自然と戯れたくなる。

色に対する感覚の優れた人の紡ぐ言葉は、実に表情がある。いつまでも浸っていたい幻想的な空気に包まれ、豊かな気持ちになれた良書。
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