本書は、夫婦・家庭問題のコンサルタントとして長年のキャリアをお持ちの筆者が、
「良妻賢母」という、ややもすると時代遅れと思われがちなこの概念に対して、
良妻賢母であることは、夫や子どものためだけでなく、何よりも自分が充実した
結婚生活や人生を生きるために必要な術であるという見識の下に書かれている。
本書の構成としては、したがって、第一章で良妻賢母であることの意義を
語った上で、第二章では「良妻」とはどういうものかということを、夫との
関係を中心に語り、第三章では「賢母」とはどういうものかということを、
子どもとの関係を中心に説いている。
本書を通して、主として女性目線に立ち、女性として夫や子どもとどのように
接し、どのような心がけでいれば良好な人間関係を築けるのかというスタンス
で書かれている。すなわち、女性から見ると気づきにくい男性の考え方や、
性質などにも踏み込み、そういった男性の特性を捉えた上での女性への
アドバイスとなっている。
男性の私から見ても、本書で書かれている「男性の特性」は正鵠を得たもの
であり、本書で描かれているような女性は非常に魅力的にうつる。
なるほど、長年夫婦関係のコンサルタントとして勤めてこられた方の主張で
あると納得してしまう。
通読すれば、良妻賢母が今の時代においても魅力的な存在であることを、
温かい気分とともに得られる良書である。