大手生命保険会社の商品への批判に多くのページを割いています。
平易で毒のある言葉遣いでスパスパ斬っていく様子は痛快でもあります。
難解な設計書、誤解を招く保障額や保険期間、顧客が損をする転換など、
知らなかった人にとっては勉強になるし、知っていた人にとっても
「この話題をこのスピード感で!」という類の、新たな高揚感を味わえる
読み物です。
ただ、この著者の、男性なら88歳まで高額の死亡保障が必要だとする
持論はいかがなものだろうとおもいます。遺された家族の生活費を補う
ためなら、子供が巣立って妻に老齢年金が満額下りるまでの間の保障が
あれば十分のような気がします。だから夫が65歳で保障が急減しても、
その分保険料を確実に節約できるのなら十分に合理的です。
既存の商品には「保障が減った割には保険料が高い」とか、「保障が
急減する旨を意図的にわかりにくくしている」という問題点があったので、
それを指摘した意義は大きいと思います。でも、それらの問題点をクリア
できるのなら高額の保障は65歳まででもいいと私は思うのですが、机上の
空論でしょうか。