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舞姫 (集英社文庫)
 
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舞姫 (集英社文庫) [文庫]

森 鴎外
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

異郷で芽生え、引き裂かれた恋の悲劇!選ばれてドイツに留学し、踊り子のエリスと恋におちた豊太郎。だが、ふたりの仲が裂かれるときがきた…。(解説・川村 湊/鑑賞・関川夏央)

内容(「BOOK」データベースより)

ベルリン留学中の若いエリート・太田豊太郎は、街で出合った美しい踊り子・エリスの危機を救った。やがてふたりは魅かれ合い、豊太郎は友人の中傷により免官となる。いったんは栄誉を捨て、エリスとの愛を貫こうと決意するが…鴎外自身の体験をもとにした表題作ほか『普請中』、『妄想』、『雁』を収録。

登録情報

  • 文庫: 284ページ
  • 出版社: 集英社 (1991/3/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087520102
  • ISBN-13: 978-4087520101
  • 発売日: 1991/3/20
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
傑作だと思う 2007/5/14
形式:文庫
この本には表題作の舞姫の他に普請中、妄想、雁が収録されています。

以下それぞれについて。

舞姫

文体が読みにくいかもしれませんが慣れている方にはなんともないかもしれません。それに短いですし・・・。この文体は当時は「ハイカラでモダン」と言われていたそうですが、今読んでも素敵な文章だなぁとうっとりしました。

家名再興、立身出世を意気込んでベルリンに留学した豊太郎が封建的な官僚機構などなどに縛られた自分に疑問を持ち自我に目覚める。踊り子エリスとの交際を中傷され免官された豊太郎はエリスと幸せな日々を送るが、友人の尽力によって日本での社会復帰の機会を得る。故国への思いや名誉回復の願いとエリスとの愛のジレンマで苦悩するが結局はエリスとそのお腹にいる子を捨て帰国する。

という自我に目覚めてしまった知識人の苦悩と挫折が巧みな筆致で書かれていて感動します!

私はベルリンの街の描写がすごく好きです。

あと帰路の船の中ではどんなこと考えてたんだろう・・・と考え始めるととても切ないです。

普請中

この作品中の大人な会話がすごく素敵で好きです。

雁を読んでいても思うのですが、森さんはかなり女心に鋭いと思います。「なんでそんなところまで見抜いてるんだ!」とびっくり。

本作にでてくる女性はエリスと同じ女性がモデルみたいです。

妄想

…あまり印象に残らなかったのですが、この作品を読むと森さんがいかに冷静に理知的に現実を凝視していたかわかります。



高利貸しめかけとして生きる女性が恋を知り自我に目覚め、己の愛に生きようとするが偶然の出来事に阻まれてしまう。

この作品は大好きです。森さんの鋭い視点にびっくりです。下町の人情や風俗も描かれていて面白いです。

この一冊はおすすめです。楽しめる&勉強になること請負です。それに値段もお手ごろなので…
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:文庫
表題作は完全な文語調で、最近では敷居が高いと思われるせいか、井上靖の現代語訳などが出ているが、「翻訳」は無用だろう。しばらく我慢して読むと、現代語のように理解できる程度の「文語」だ(私は高校教育程度の文語文献読解能力しかないが困らなかった)。話は、今となれば、古めかしい、エリートと身分の高くない女の異国の悲恋の物語。一旦は女のために職を失い、そこで初めて別の「現実」に直面した主人公が、起死回生のチャンスにすがり付いて、女を捨てて異国を去り、女は狂女になって終わる話。だが、後年史伝で「作り物」と「現実」の差を埋めようとした鴎外の「現実に対する目」は既にここにあるように思える。この話は決して小説のように閉じておらず、解決できていない問題を、そのままに放り投げた形で終わっている。単なる悲恋物語なら、エリートが改心して女の元に戻るが、とき既に遅かったとか、なにか「閉じようとする」のだが、本書は、狂女はそのまま、出来た子供もそのまま、主人公は、心にしこりを残したまま、「帰国」する。批判も非難も同情も無く、事実が「放り出されて」いる。ところで、文体の絢爛なること、人の追随は不可能なほどの高みになっており、それだけで、一級の「お宝」だ。吉本隆明の「言語にとって美とはなにか」では、江戸期以来の「文学体」の最高峰としながらしかも、「美文調から表現の話体へ下降しながらちかいづいていく過程」の完璧な例として、画期的な位置づけが与えられている。読者を引っ張っていく牽引力がある「名作」の条件も備えていた。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 清楚な西欧世界に触れ、近代的な自我に目覚めたエリート青年が、結局は世俗から脱け出せずに挫折していく姿を和文体で描かれています。

 

 太田豊太郎は、秀才で、官命によりドイツに留学。三年ばかり「自由なる大学の風」潮の中で学び、「真の自我」に目覚めます。

 そのころ、貧しい踊り子エリスを救ったことから交際が始まります。留学生仲間の中傷により豊太郎は免官。それを知った母の死が伝えられ、進退きわまった豊太郎はエリスと結ばれます。

 エリスの妊娠がわかったころ、相沢の仲立ちにより、天方伯を知り、帰国を勧められます。豊太郎は苦悩しつつも、もとの出世コースにもどります。

 狂乱するエリス。豊太郎の胸中は複雑なものがあるでしょう・・・

 この作品は確か、私が高校生のころ視聴覚室で映像作品として鑑賞した記憶があります。

主人公豊太郎は「郷ひろみ」が熱演していました。もちろんドイツ語で台詞を話されていました。

エリス役の女優については、でっぷりとしていて、「原作のエリスとイメージが違う!」と友達同士で批判し合ったものです。

 ・・・実在のエリスは‘小柄で美しい人’だったそうですが。

鴎外を追って来日しましたが、親族が説得。船べりでハンカチを振り寂しく帰国されたそうです。
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