非常にすっきりとした話の運びになっていて、わかりやすい。
原文の漢文チックで典雅な雰囲気と、豊太郎の言い訳の嵐(笑)を
かみくだいてしまえば、豊太郎はやっぱり無責任男。
相沢と天方大臣は豪気なキャラ。
ただ、原作のアレンジはあってもいいのだが、
以下の2つはどうしてわざわざこんなアレンジを???と思った点。
1、困窮したエリスとの出会いが、あからさまに変。
この場面はあまりにも心外だった。
原作の、わざわざ教会の前で泣いてみせるエリスというのが
個人的に非常にツボだったのだが。
鴎外はちゃんと、エリスの媚態というものを表現していると思う。
だからエリスがこんなことやっちゃあ、いかん。
(これも計算のうち・・・という感じでもないし)
2、豊太郎の母親が免官騒ぎのときに存命している。
免官と母親の死のダブルパンチでこないと、
エリスにおぼれた豊太郎はかなり安易でバカな男とも思えるし、
原作の「母親に逆らえない」設定が、変わってしまう。
恋を前面に持ってくるための演出なのか?