2004年にアニメが放送された作品が、何故かこのタイミングでコミカライズ。
当方、アニメはかなりの秀作だったという認識なので、懐かしさもあっての購入。
ただ、あまりアニメの興奮とは繋がりませんでした。以下、原作ファン目線での評価です。
もともと26話で放送した作品をわずか1冊のコミックスにするのは土台無理な話で、何とか短くまとめようとした時にはこれが無難な形だった、というのは理解出来ます。代表的なところでは、例えば楯祐一が登場せず、舞衣の思い人は黎人になっている。この変更のおかげで、最後のバトルに突入するまでの思い人を絡めた人間関係はシンプルで分かりやすくなっています。舞衣と命の関係性を中心としてまとめているので、ある程度登場人物が減るのは仕方がない部分でしょう。
しかし、例えば尾久崎晶がいないので弟の巧海が退場するシーンが適当になってしまっているし、雪之がHiMEではない設定なので遥の活躍もありません。他にも色々と登場しないキャラが多く、HiMEの数は原作の半分程度。アニメ前半で描かれたアリッサのエピソードも当然無いので、HiMEどうしの横の繋がりが見えてこないのも痛い部分です。
過去にコミカライズされたチャンピオンコミックス版は全く違う内容だったので、改めてアニメシナリオ準拠のコミックが出るのは嬉しいことなのですが、どうせならもっと忠実に、時間をかけた再現が欲しかったです。このように半端な尺でやられてしまうと、今後の見込みが期待できない分余計勿体なく感じてしまいます。原作ファンには物足りず、原作を知らない人間にははしょりすぎて筋が追いにくくなっているのではないかと。
作画は悪くないレベルで、衝撃のシーンなどは原作アニメから忠実に再現している点もあり、その部分は評価してもいい部分だとは思います。それだけに、やはりやれることは全部やりきって欲しかった……残念。