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自転車の安全鉄則 (朝日新書)
 
 

自転車の安全鉄則 (朝日新書) [新書]

疋田 智
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ブームの追い風にのり、将来クルマに代わる有力な都市交通手段と目される自転車。だが、日本は自転車事故大国でもある。自転車が歩道を走るとなぜ危ないのか、「出合い頭」の事故はどうすれば防げるのかなど、事故の起こるメカニズムを分析し、解決策を示す。

内容(「BOOK」データベースより)

クルマから自転車へ―都市交通の新たな主役として、自転車を真に有効活用するために。世界第3位の自転車保有国である日本。しかし同時に、世界第1位の自転車事故大国でもある。年々増える一方の事故を減らすために、今できることは何か。そして、自転車行政はどうあらねばならないか。環境によく、健康にもよい「自転車」の理想的な将来像を示す。

登録情報

  • 新書: 245ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2008/11/13)
  • ISBN-10: 4022732474
  • ISBN-13: 978-4022732477
  • 発売日: 2008/11/13
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
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43 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 蛸壺
形式:新書
このところ日本史シリーズやドロンジョーヌさんとのエッセイなど変化球ばかりだった疋田氏が久しぶりに放ったど真ん中剛速球だと思いました。著者本人が言っているように、これは行政担当の人や政治家に読んで欲しい本です。

この本の良い点は、夢物語のようなドイツとか諸外国の例を出すのではなく、現実に日本で何ができるかを論じているところです。
特に第三章で述べられている「日本ではとりあえず、歩道・車道を問わないから、左側通行だけを厳守せよ」というところは、自転車に乗る人は全員知った上で自転車に乗るべきでしょう。その論拠としてあげられている三つの事実は大変納得できるものでした。疋田氏はこの施策によって400人が救えると言っていますが、実際はそれ以上でしょう。

それと、第5章かどこかに書いてあった「自転車レーンとは、この日本においては、まず第一義的に、歩道から自転車を追い出すためにあるのだ」という部分にも目から鱗が落ちました。

疋田氏の本は大抵読んでますが、(疋田教の信者?)(笑)この本は、「自転車生活の愉しみ」に並んで疋田氏の本の最高傑作だと思います。
このレビューは参考になりましたか?
66 人中、59人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 はじめに結論を言っておきたい。これはすべての自転車乗り(少数のマニア・ファンを指しているのではありません)に必ず読まれて然るべき本だ。「自転車に乗るなら、この本を読むこと」と義務化してもいいとさえ思う。

 しょっぱなから、いささか過激になった。おそらく本書が持つ勢いの影響だろう。

 著者の疋田智さんは原理主義の姿勢を本書で貫く。それはつまり、「自転車は車道左側通行」という姿勢だ。これは別に疋田さんが言い出したことではなくて、ちゃんと法律で定められていることだ(改めて言うまでもないことなんですが、「知らない」という人が多すぎる)。

 けれども、語弊を恐れずに言うなら、疋田さんは「法律で決めれているから守れ」と主張しているのではない。車道左側通行を徹底することによって、「交通事故が減る」ことを諸外国の実例を挙げて、実にわかりやすく解説している。

 歩道通行が常識化してしまった現状で、自転車の車道左側通行の徹底は、ひじょうに難しいように受け取られかねないが、疋田さんはこれが最も安価に実現できる交通政策だという。その事例もちゃんと紹介されている(本書には紹介されていないが、盛岡市中心街のブルーゾーンもその事例のひとつ)。

 むしろ難しいのは「車道は危険」という「思い込み」を正すことのほうだ。それは誤解あるいは錯覚であって、実際は車道走行の方が「事故を減らせる」のである。ま、しかし、原理原則はそうであっても、ママチャリに車道を走れとは言えないのではないだろうか。
 それでも、疋田さんは「ママチャリに車道を走れと言えるか」と自問し、「言える」と堂々と答える。この論を展開するくだりは一種感動的でさえある。

 車道左側通行の徹底によって自転車の安全が高まれば、クルマから自転車に乗り換える人が増える。それは二酸化炭素の排出抑制になる。さらには、医療費の削減にも効果を上げる。この部分も重要だ。

 医療費の支出を抑えるためには健康であればいい。クルマから自転車に乗り換えるだけで健康な体をつくることができ、それが将来の医療費削減につながる。これは夢物語ではなく、諸外国ですでに認知されている。

 というわけで、ぼくは本書で久々に知的興奮を満喫した。前著『自転車に乗る7つの理由』は編集(構成)に難があり、人に薦めるのをためらわれたが、この本は編集も内容も吟味され、こなれているからいっきに読み通せる。

 読み進めていくうちにぼくは姿勢を正されるような思いがしていった。自転車に関する市民活動を行なっていくうえで大いに励みもになる。 再び明記する。この本は我々自転車乗りはもちろんのこと、交通行政に関わる人々、そして学校の先生たちにもぜひ読んでいただきたい。さらには、警察の交通関係の方は本書と真摯に向き合ってもらいたいと切に願う。
このレビューは参考になりましたか?
38 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
交通無策 2008/11/17
形式:新書
「自転車ツーキニスト」で有名な著者が交通政策について語った本。

歩行者・自転車が車にはねられるという事故は世界の中でも日本が突出して高い割合を示しており、「交通蛮国」現代日本の交通政策、あるいは交通無策に憤る人は多い。
自分は自転車乗りではないが、この国で歩行者をやるのも同じく命がけだと毎朝思いながら通勤している。何を急ぐのか20km/hの生活道路を50km/hで走るドカタや昭和の勘違い走り屋おやじ(インプレッサなどを愛用)に晒されながら歩道未分離の道路を歩かねばならないのは、何のペナルティなのか。市役所・警察に対策を申し入れて、「人死にでもでなければやりませんよ」という気持ち丸出しの返事をいただいてはうなだれるばかりだ。

「ご近所の底力」等の単発TV番組で警察の無策・住民の苦悩を描くものはあっても、そうしたことについての提言を含む単行本は、探してもほとんど見つからない。宇沢弘文先生が1970年代に出された名著「自動車の社会的費用」で自動車の外部不経済は言い尽くされているが、誰もが今さらどうにもならないという無力感に30年以上口をつぐんできている。

この本は自動車という商材そのものに内在する外部不経済を今さら論うことはせず、自転車のよさを広め、自転車が市民権を得れば、交通政策も正常化に至る、という前向きなアプローチだ。
著者自ら大の車好き「エンスー」でありながら10年前に運転をやめた、というのも同情できる。
「歩行者」の自分としても応援したい。
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