現代においても小説として楽しまれ、
また文学として研究されているオースティン。
その作品と彼女の生涯を、
それを生み出した当時のイギリス摂政時代についてや
「お上品」に変容させたヴィクトリア朝の風潮とともに
紹介、分析した本。
「豪奢と堕落の時代」摂政時代に生きたオースティン。
その作風に流れる、自分自身を笑うイギリス特有のユーモアや
当時の女性について死活問題だった結婚について、また
わずかな差が大問題だった階級差についてなどが
オースティンの作品から例を抽出して、述べられています。
その中にはオースティンが少女時代に書いた習作も含まれており
述にあがる各作品のあらすじも描かれています。
巻末には略年表もあります。
どことなく論が散漫な感じがありますが
少女時代をイギリスで過ごした著者ならではのコメントや
現代での翻案を幅広くチェックされており、面白いです。
論や例は、著者のこれまでの著作とかぶっていることも多く
仕方がないことかもしれませんが、ちょっと寂しい感じがしました。