陸上・海上・航空の3自衛隊の成立について詳述した本。陸上自衛隊が完全にアメリカ主導で作られたのに対し、海上自衛隊がY委員会を中心とした旧日本海軍の人間が中心となって作られたということや、アメリカ側の度重なる兵員の増員要求に対して日本側がねばり強く抵抗していたことなど、一筋縄ではいかない自衛隊の成り立ちというのがわかります。特に日本側の抵抗はかなり頑強だったらしく、アメリカでは「日本政府に兵力増強を呑ませるには在日米軍の撤退しかない」という意見を言った人もいるそうです。
また、もともと筆者がパージの問題の研究からこの問題に取り組んだこともあって、自衛隊の誕生とパージの問題の絡みもかいま見えて興味深いです。
やや細かい数字が多く読みにくいところもありますが、戦後史を知る上で貴重な本だと思います。