2名の共著になっているが、ベースは元陸自冬期戦技教育隊(冬戦教)で長年教官を務められた久保三佐(退官時)の記述。
テレビで久保三佐在任時の冬戦教の特集番組を観た記憶があるが、確か曹(下士官)から叩き上げで、その経験の豊富さから教官の中の教官というような存在の方であったと記憶している。
元自衛隊員の著作というと、
・幕僚経験やある程度の規模の部隊長・艦長の経験などがあり、多くは一佐から将で退官した方の国家論・防衛論
・戦闘機、潜水艦など専門性の高い兵器やそれを扱う人員の内容紹介
・入隊時の経験
を記したジャンルのものが多い。
しかし、レンジャー訓練修了者という心身ともに強靱な者のみが訓練生となり、冬期の雪中行軍、雪中野営、雪中での襲撃・退避など訓練計画にミスがあれば人命にもかかわる教育を長年勤めた方の著作だけあり、教育現場で教える側の視点での記述が多い点で本書はいままであまり目にしないタイプの書籍と言えるでしょう。
中身ですが、勿論、軍事・防衛に係ることであり、「予備が30%あること」などビジネスとは原則・基本が異なる点もあるが、
・情報の収集・分析の段階
・訓練で殺して実戦で生かす
・密室の暴君になるなかれ
など、多少のアレンジが必要としても、ビジネスで管理職や人事・教育部門には心得ておくべきことや応用が効くところが多い。
ビジネスに応用できないかということを頭に置きながら一読することをお奨めします。