我が家には3種類の「自虐の詩」がある。最初に読んだのは、光文社コミックスの厚さ5センチの総集編。夜中の3時までかかって4コマ漫画を読み、ボロボロ泣いていた。すごい、こんなマンガがあるなんて、・・・。そう思った。けれども、これは紙質が悪く、どんどん変色して行く。買い換えたいと思っていたら良質紙の文庫版が出て嬉しかった。けれど、・・・マンガっていうのは、版型が小さくなるとパワーが落ちるのだと初めて知った。同じマンガなのに、大判で読むのとは随分伝わって来る思いの深さが違う。漫画の奥深さを知った。
いつか大判が再発行されるのを待っていた。
今回のこの本は、どうやら僕が最初に読んだあの本を、版型も中身もそのままで、2分冊にしたもののようだ。紙質もぐんと良くなっている。文庫でこの作品を知っている人にも、是非買ってみて欲しい・・・と言いたいところだが、何故、・・・この本の「黒」は、こんなに白っちゃけているのだろう。マンガの「黒」は、ちゃんとベタで、ブラックでなきゃいけないのだ。せっかくの絵と物語が持つ力が伝わって来ない。折角の大判での復刻なのに、・・・おしい。あまりにおしい。そして、・・・呉智英が巻末に記したあの不朽の名解説も復刻して欲しかった。それでも、この作品が再び脚光を浴びるのは嬉しい。これを超える4コマ漫画は、もう出て来るまい。オーバーな?読んでみていただければわかる。業田良家は、本当にすごい。