ローマ帝国五賢帝の一人、哲人皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスの文集。その思想は「ストア学派」ですがこの本は難解な形而上学について述べたものではなく、自分自身を省み、自分自身を励ますために、自分自身に宛てて書かれたもので、出版の意図はなかったといわれています。
大帝国の指導者としてその重積を果たしながら、一人の人間としてより善く生きることを目指す「ストイック」そのものの姿に深く心を打たれます。
そしてこの本は迷ったときや、くじけそうになったときに僕を何度も励まし、勇気づけてくれました。
僕が好きな文章はこれです。
「あたかも一万年も生きるかのように行動するな。不可避のものが君の上にかかっている。生きているうちに、許されているうちに、善き人たれ。」
蛇足ですが、訳者の神谷美恵子さんにも大変すばらしい著作があります。この本を読んだ方、興味を持った方で神谷さんの著作にふれたことのない方にはぜひ手に取ってほしいと思います。