日本では、11月の暴動で一気に有名になった、フランスのムスリムの若者だが、その中で、積極的にフランス社会に関わっていこうとする、一人の女性の自伝が本書だ。メリアンヌは、「私はフランス人だ。生まれたときからフランス社会に同化している私が、これ以上何に同化しろというのだ」と言う。フランス人でありながら、学校の授業についていけず、教師からの差別も受けて大学に進む資格も得られず、また、無理やり結婚させられそうになった彼女の境遇は、多くのフランスのムスリム女性に当てはまることである。国民の五分の一が移民の子孫である、移民大国フランス社会の影の部分、そして、移民や外国人受け入れの制度が未熟である日本の未来を考えさせられる。