産経関連の講演のテキスト化資料がベース。重複もあるが、流れるような文章で、具体例を挙げながら、著者の考える西洋的価値観への疑問と日本的価値観の賞賛がつづられている。
ニヒリズムと東洋的無についた論じた一節で、ニーチェを手がかりに人権など西洋的な価値観を求めすぎニヒリズムに陥ったとする一方、日本の「無」は肯定的に考えるものであり、その中にあらゆる物を包含するという。「無」を肯定的に考えられるか否かが成否の分かれ目なのだろうか。そうすると、欧米(特にアメリカ)は絶対的に道徳が崩壊し、日本は絶対的に発展してしまうのではないだろうか、と感じた。
著者と自分の考えは違うので、無条件に良かったとは思わないが、日本的考え方について考えたことは日頃ないので、一つの参考になったとは言える。