雪ってどんな形?――この素朴な問いにこだわり続ける著者。その探究心を駆り立てたものは二つだ。一つは冬の朝、窓に張りついている霜に見とれた幼いころの記憶だ。霜はシュールリアリスム調で神秘的だった。
もう一つはぼろぼろになるほど読んだ、ヨハネス・ケプラーの『新年の贈り物――六角の雪』。飽くなきパターンの探求者ケプラー、彼を追い越したいという熱い想いが著者の原動力になっている。
雪の形を探求することが、生物学はもちろん、物理学、数学、天文学と広大な領域におよび、しかもユークリッド幾何学の時代から現代科学の最先端までのうんちくが縦横無尽、図版を交えてわかりやすく語られている。宇宙は生きており、しかもダイナミックに動いているということがよくわかった。そして悲しいかな! いずれ宇宙はビッグクランチ(宇宙大収縮)を迎え、死滅するだろうということも。