評論家の森田氏が、自民党政治の行き詰まりを論じ、いよいよ民主党政権が誕生する、いや誕生させなければならない、と本書で叫んだ。
森田氏は、舌鋒するどく次のように自民党のダメさかげんを指摘する。
- 小泉構造改革路線は否定された
- 自民党長期政権の弊害
- 政治をここまでダメにした世襲議員たち
- 民主主義を忘れた自公連立内閣
- 従米国家から脱却せよ
政治評論家というのはもっと冷静に、論理的に主張するものだと思っていたが、森田氏のテンションは高い。よっぽど自民党がキライなんだなあ。
しかし、政治的立場や意見は人それぞれなので、これだけ一方的に自民党をけなしていると、僕のように判官贔屓の人間は、ついつい「そこまで言わなくてもいいんじゃないか」と思ってしまう。
要は「政権交代が必要」「一度は民主に」という心情を持つ人と、「民主党にまかせられるか」という気分を持つ人と、どちらの数が多いか、どれだけ投票所に足を運ぶか、ということで選挙の結果も決まるのだろう。
どちらの主張も正しいし、どちらの主張も間違っているかもしれない。本書は、民主より(というより、民主べったり)の本だが、逆の立場の人が読めば、反論だらけに違いない。
たとえば、自民党長期政権の弊害として、世襲議員が政治をダメにした、とか、特定の閨閥によって日本が支配されている、と言っているけれど、小沢氏も鳩山氏も世襲議員なのだし、民主党政権になったからといって旧支配層の閨閥に属す政治家がゼロになるわけではない。
皮肉にも本書が出たあと、小沢一郎が「プッツン」して党首を辞めるの辞めないのと醜態をさらし、民主党人気に水を差してしまった。
しかし、福田内閣もめぼしいヒットがなく、むしろC型肝炎の薬害問題や年金問題で失点を重ねている。
森田さんの言うとおり自民党の終焉が近いかどうか。もう誰も予想できない。