サバイバルものの定番として、猛獣や怪物に襲われるだとか、銃などを手に入れた者がトラブルを起こすだとか、そういった派手な事件は全く起こりません。
しかし、食糧をめぐる些細なトラブルが原因で殴り合いになり、
怪我をした男性が、薬もなく十分な手当もできない島の中で、
あまりにもあっさりと息を引き取ってしまいます。
高い崖から転落して怪我をしても次の話ではケロリとしているような、
漫画的なお約束は一切ありません。
人間は文明に守られていなければ、あまりにも簡単に命を落とすことが伝わってきます。
主人公も森の中で「風邪を引いたらおしまいだ」とゾッとします。
薬もなく、栄養のある食べ物もなく、布団さえ満足にない中、風邪は死に直結するわけです。
なんとか仕留めたシカを前にしても、そこで「やった! 今日はお肉だ!」なんて都合の良い台詞だけでは終わりません。
血抜き、解体、燻製作りと作業をしなければならないわけです。
派手な描写がなくとも、何もない場所で生きることは十分過ぎるほど危険なことであることが分かる第2巻、それまで断片的にしか分からなかった島の真相など伏線もあり、期待感十分でした。