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自殺について 他四篇 (岩波文庫)
 
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自殺について 他四篇 (岩波文庫) [文庫]

ショウペンハウエル , Arthur Schopenhauer , 斎藤 信治
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ショウペンハウエル(1788‐1860)の主著『意志と表象としての世界』以上に愛読された『付録と補遺』の中から、自殺に関する論稿5篇を収める。人生とは「裏切られた希望、挫折させられた目論見、それと気づいたときにはもう遅すぎる過ちの連続にほかならない」など、透徹した洞察が、易しく味わい深く書かれている。

登録情報

  • 文庫: 107ページ
  • 出版社: 岩波書店; 改版 (1979/04)
  • ISBN-10: 4003363213
  • ISBN-13: 978-4003363218
  • 発売日: 1979/04
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.4 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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By Tod
 ショーペンハウアーの哲学はしばしば厭世主義(ペシミスム)と評される。「ショーペンハウアーは自分の著作の中でペシミスムという言葉を使ったことはない」と西尾幹二は解説しているが、そのことは彼の哲学がペシミスムであることと何ら矛盾しない。事実「意志の否定」を説いた彼の哲学が否定に満ちていることは読めば一目瞭然であり、ニーチェがそのアンチテーゼとして「意志の肯定」を説いたことからも、ショーペンハウアー哲学が厭世主義的であることは歴史的といってもいい事実である。
 恐らくはそのためであろう。『自殺について』というタイトルから、これはショーペンハウアーが自殺を肯定している本に違いない、と誤解している読者が多いようである。それどころかショーペンハウアー=自殺論者と考えている向きもあるようである。だがそれは全く違う。
 本書においてはもちろんのこと主著『意志と表象としての世界』においても、ショーペンハウアーが自殺を肯定したことはただの一度もなく、むしろ否定している。「意志の否定」を説いた哲学者が自殺を肯定しないのはかえって不自然に思われるかも知れないが、驚くことは一つもない。なぜならショーペンハウアーにとって自殺とは「意志の否定」ではなく「意志の強烈な肯定」にほかならないからだ。
 本書においてショーペンハウアーが糾弾しているのはむしろ、自殺を罪悪とみなすキリスト教的ドグマである。そもそも『自殺について』というタイトルとは裏腹に、本書において自殺に関する議論はほとんどない。「死」や「現存在の虚無性」や「世界の苦悩」といった言葉が並んでいるが、それは自殺とは直接関係がない。せめて『死について』というタイトルにでもしていれば、まだ誤解は防げたのではないかと思うのだが。
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By twi
中嶋梓が、鬱病患者にショウペンハウエルを読ませるべきではない、といったことを生前述べていたが、逆である。
私は鬱病というほどではなく、それに近い状態なのだが、本書を読み、心から癒された。
本書は主著「意志と表象としての世界」の「付録と補遺」のせいか、議論はやや厳密さを欠き、独断的な部分も多いが、読むうちに気が晴れ晴れとしてきた。爽快な書である。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
『自殺について』との表題が、果たして一般にいかなる印象を期待させるものなのか、
寡聞にして私の知る由もないところではあるが、本書はショーペンハウアー『付録および補遺:
哲学小論集Parerga und Paralipomena:kleine philosophische Schriften』の抄訳、
第2巻の10章から14章までを収録、「自殺について」はそのうちの1章のタイトル。 
 要するに、このドイツ人哲学者の主著たる、あの膨大な『意志と表象としての世界』の
ダイジェスト、と言っても差し支えない一冊。
 自殺は必ずしもメインテーマにはあたらない。例によって時間や意志の話を繰り返し、
その行きがかり上、多少、死や自殺の話が混じる、という程度。
 本書は日本語でほんの100ページ程度、とはいえ、短いことは必ずしも分かりやすいことを
意味しない。私の見たところ、デカルトの「我思う、故に我在り」や心身二元論の話とか、
カントの現象と物自体の話などは前提としてある程度知っていないことにはついていけない
だろうし、畢竟、本人のあのテキストを読め、ということになるのかも知れない。

 だからといって、そんな小難しいことなんか知らねえよ、という方にとって全く無益な
テキストとも思わない。それが筆者の意図に適うかどうかはさておき、端的に並べられた
金言集として読んでも、そう悪い本でもないとは思う。
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