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自殺する種子―アグロバイオ企業が食を支配する (平凡社新書)
 
 

自殺する種子―アグロバイオ企業が食を支配する (平凡社新書) [新書]

安田 節子
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

巨大アグロバイオ(農業関連生命工学)企業が、遺伝子工学を駆使した生命特許という手法で種子を独占し、世界の食を支配しつつある。本書は、工業的農業の矛盾を暴きつつ、その構造を徹底解剖する。グローバリズム経済を超えて、「食」と「農」の新たな地平を切りひらく。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

安田 節子
1990年から2000年まで日本消費者連盟勤務。1996年、市民団体「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」を立ち上げ、2000年まで事務局長。現在、食政策センター「ビジョン21」を主宰。日本有機農業研究会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 204ページ
  • 出版社: 平凡社 (2009/06)
  • ISBN-10: 4582854699
  • ISBN-13: 978-4582854695
  • 発売日: 2009/06
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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39 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ebimasa
形式:新書
真実をあるがままに伝えて下さろうとする作者の誠実な人柄を感じました。同時に、ここまでにしてしまった人間のエゴイズムに対する怒りと悲しみが伝わってまいりました。
何十万年もかけて作り上げてきた自然界の植物の精緻な営みを遺伝子レベルから変えてしまう利益至上主義の企業論理を優先してしまう企業の恐ろしさ、同じ人間なのに、人はなぜ貧しい国々の人々までも当然のごとく支配し、収奪するのだろうか? 企業の社員たちは、私たち同様にきっと家族を守り、幸せを求めて生きるために一生懸命に仕事をしている人がほとんどであると思います。私たちはまじめに間違ってしまう存在であることを浮き彫りにしてくれました。
この本を読む前と、読んだ後では世界、社会へのまなざしが確実に変わりました。もう知らなかったとは言えません。このままでいいのか、私たちがしなければならないことは何なのか、この本に出会ったことにより真実を見抜く目を持つことの大切さを学びました。これまで見逃されてきた現実にメスを入れた著者の勇気に感謝いたします。
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24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
農業に関わるすべてのものが、一部の企業の懐を肥やすために搾取されている。
種苗会社が売り出すハイブリット種やGM種は、収量は高いが、農家は自己採取ができず、毎年種を買わねばならない。おまけにこれらの品種は、同じ会社が売る農薬や肥料を多用しないと育たないから、コストも高くつき、農家の手元にはもうけが残らない。
家畜たちは、収量を上げるために無茶な品種改良をされたり、不自然な飼い方をされて、病気に弱くなり、抗生物質なしでは育たない。
農地は化学肥料と農薬の過剰散布で疲弊しつつある。
結局、肥料と薬と種を売る会社だけが儲かり、人も動物も土地も冷酷なまでに搾取されている。
しかも今儲けることだけに力を入れるあまり、将来のことなど考えていない。このやり方はもともとエネルギー効率が悪く、石油を多用しないと成り立たない。石油資源の枯渇が見えてきた今、行き詰まることは目に見えている。それなのに、持続的で伝統的な農業が行われているアフリカにまで、搾取の魔の手を広げようとしている。これらの企業は未来をも搾取しているのだ。
見直しは少しずつ始まっているらしい。しかし、間に合うのか。

読後の気分はけっこう重い。
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35 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By
形式:新書
ショッキングなタイトルから、推理小説気分で読み始めた。

「いま、私たちの想像もつかない大変なことが進行しているのです!」

真剣さと緊迫感で訴える著者に引っ張り込まれ、一気に読んでしまった。
正直な話、有名賞作品よりも、スリルとサスペンスと恐怖に満ちている。
だが、間違えてはいけない。これは小説ではない事実なのだ。

「ターミネーター テクノロジー」という技術、
映画の題名で有名な"ターミネーター”という語は、”終末者(物)・終末器”、その種一代限りという意味。

つまり生産者は、毎年栽培の度に種を購入することになる。人類が農耕を始めてから延々と行ってきた自家増殖(自分たちが得た実りの一部を翌年の種とすること)はできなくなる。

・・・ところがもっと厄介なことが控えていた。

「トレーター テクノロジー」、
これは発芽や実り、耐病性などにかかわる遺伝子を人工的にブロックしてしまう技術である。

「えっ? 遺伝子操作って、種子の病気を防いだり、強くするためじゃなかったの?」と思うはず。もちろん表向きはそういうことになっている。ところがそうした技術には莫大な開発費がかかり、著作権の問題も・・・

そこで、この技術、
ブロック解除剤を含んだ抗生物質や農薬などの薬剤を「別に」売るのである。それらを散布しない限り、その種は発芽や実りがなく、それどころか病気にかかって朽ちてしまう。

”トレーター”とは"裏切り者”、つまり「裏切り者になる薬」を使って初めて実がトレ〜タ〜、・・・と冗談を言っている場合ではない。

さて 米国近代化農業は水不足や土地枯れで限界が見えてきたと言う。著者は、日本において化学肥料や農薬に頼らない「小規模・有機農業」を推奨している。だが、これはまさに昔の日本の姿・・・それがうまくいかなくなり、変化してきた現状ではなかったのか? もう一周螺旋階段を上がったような社会構造やシステムの提案を、次作に期待したい。
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