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自己決定権は幻想である (新書y)
 
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自己決定権は幻想である (新書y) (新書)

by 小松 美彦 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

「批判からしか見えないものがある。批判がないと見えなくなるものがある」。産む産まないは、女性に決める権利がある!命のリレーに参加するために、ドナーカードを持ちたい!「自分らしい死」につながる自殺・安楽死を認めるべきだ!自分の身体なのだから、「売春は自由」じゃないか!国家に逆らってイラクに行き、人質になったら、それもまた自己責任だ!自己決定権の名のもとに展開される、これらの錯綜を放置しておいてよいのか。日常用語のように広がり、誰にも反対できない、「自己決定権」は果たして正しいか?一見もっともらしい、言説の闇に深く錘を下ろし、見え透いた論理のカラクリを暴いて、「自己決定権」の負の側面を炙り出す。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小松 美彦
1955年東京生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、東京海洋大学海洋科学部海洋政策文化学科教授。科学史、生命倫理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 222 pages
  • Publisher: 洋泉社 (2004/07)
  • ISBN-10: 4896918339
  • ISBN-13: 978-4896918335
  • Release Date: 2004/07
  • Product Dimensions: 6.8 x 4.2 x 0.5 inches
  • Average Customer Review: 3.1 out of 5 stars  See all reviews (10 customer reviews)
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44 of 69 people found the following review helpful:
1.0 out of 5 stars 読後に深い喪失感が残る, 2004/9/9
この本においては、自己決定権を批判しながら「人権」や「理性」そのものに言及しないといった思考停止は序の口であり、むしろ可愛らしくさえある。

著者は顔の見えない者との「共同体」よりも見える者との「関係性」、及びその拡張を重んじるべきであると説く。しかし、そのような関係性を顔の見えない者にまで拡張するという矛盾を矛盾ともしないため、それこそ著者自身が唾棄していたはずの「個々人が抽象されたユートピア」でしかない。

また、まず結論ありきの意思決定をやめ、相手とともに考えるという「共決定」についても力説しているが、かく言う自身が「脳死・臓器移植反対」「人は死んではならない」と言う結論を先行させる。「喜ぶ他人のために死ぬべきだ」という「死の義務」論は「医療費を削減しようとする政府に利用される」という欠陥があるそうだが、では著者の「悲しむ他人のために死ぬべきでない」という論理は「医療費を膨張させようとする企業に利用される」ことにならないのだろうか

そもそもこの本の題名と内容とが羊頭狗肉である。脳死が自己決定権について論ずるのに魅力ある議題であり、しかも著者が長年研究してきた分野であるという事情も分かるが、それにしても明らかに内容が偏っている。

余りに著者の政治信条を反映している所も感心しない。「イラク戦争」「靖国参拝」「有事法制」を絶対悪として非難し、「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」を天皇制と同じく論じるのはきわめて偏った見方であるし、健康増進法を「断種政策」、住基ネットを「徴兵制」への第一歩だと推断するにいたっては被害妄想か何かとしか思われない。

第5章は、章題もそうだが某の『永遠の不服従のために』と重なって見える。

おそらく、読者が読んで得られるものより失うものの方が大きいだろう

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11 of 17 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 死んだらどこへ行くのか?, 2007/2/10
 イラクで日本人が人質になった直後に発表された本なので、多くの人に注目されたが、中身は筆者の専門領域、特に臓器移植に関する話が中心である。
 多くのエピソードを紹介しながら話が進行するので、散漫な印象は免れないが、読みやすさを考えて意図的にとった書き方であろう。
 そのうちのひとつの印象的なエピソード――
 「人は死んだらどこへ行くのか」衰弱した盟友にそう問われたとき、作家の中井英夫は答えることができなかった。だが、やがて自分の番がやってきたとき、自分に寄り添って世話する人に向かって「わかった。人は死んだら、残された者の心の中に行くんだ」と言ったそうだ。
 ――この本を貫いているのは、「たましい」に関わるレベルを足場にして臓器移植や自己決定権というものを考えてみようという筆者の愚直な姿勢である。ある意味では常識的、ある意味では時代遅れ。ここのレヴューには「非論理的」という批判も散見されるがそもそも人の生き死にをどこまで論理的・科学的に割り切れるのか。そういう人間的な迷いを肯定し、自分をさらけ出しながら語る筆者の率直な姿勢に共感します。
 希望をもって生きるための一冊!
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24 of 41 people found the following review helpful:
1.0 out of 5 stars 得るところなし, 2004/9/5
自己決定権礼賛の風潮に不信感を持っていたところ、ある書評で本書を知り、ここで購入したのだが、大いに失望した。

「おそらく」「と思います」「かもしれません」といった文言が頻出するのが気に障る。学者が専門分野について書くのだから、断言すべきところは断言し、いいかげんなことを印象のみで書くべきではないだろう。

ラザロ兆候のビデオを見せれば、学生の多くが臓器移植反対に変わると言うが、これはマインドコントロールではないのか。大学の授業でこういうことをするのは妥当だろうか。

自己決定と自己決定権の違いという主張もよくわからない。著者が勝手に違う意味合いを持たせているだけで、普通はそのようには考えない。違いを明確に意識している研究者は極めて少数というのは当然だろう。

自己決定権は単なる「わがまま」であり、権利として保障すべきものではないとも言うが、著者が賞賛する反対のための反対も更なる「わがまま」なのではないか。など、疑問は尽きない。

著者紹介によると、「科学史、生命倫理学専攻」とある。以前に、岡本裕一朗『異議あり!生命・環境倫理学』という本を読んだ。これは、著者とは逆に自己決定権、臓器移植を容認する立場の本だが、やはり粗雑な論理展開ばかりが印象に残る本だった。生命倫理学とはこの程度でもやっていける学問なのかとの思いが本書でますます強まった。

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4.0 out of 5 stars 当たり前が当たり前でない世の中へ
... 続きを読む
Published on 2007/3/22 by 涙

4.0 out of 5 stars その通りだなと思う。
タイトルだけでも、その真意は伝わってきます。
この著者は臓器関連の本も出しているので、それの延長上というか、それに絡めての謂いだと思います。... 続きを読む
Published on 2007/1/14 by くさむら衛生

1.0 out of 5 stars 幻想
 自己決定権という文句が題名についているが、関連は薄い。
 代価案も実践的な思索も乏しい。どうも従来の哲学書とも全然違う... 続きを読む
Published on 2006/3/30 by 山耕一郎

5.0 out of 5 stars システムのからくり
個人のためにシステムやルールがあるべきなのに、システムのために個人が存在する形になっている。システムのために個人が存在する仕組みを意図して作っている(もっと怖い... 続きを読む
Published on 2005/8/26 by じんじん

2.0 out of 5 stars 逆説的に購入をお薦めする
 読了の感想を端的に言えば、金返せ、である。
 本書に対して「自己決定権に対する批判を学べる」などという期待をもつべきではない。
... 続きを読む
Published on 2004/8/26

5.0 out of 5 stars 自己決定論者は単なるわがままである。
... 続きを読む
Published on 2004/8/9 by rient

4.0 out of 5 stars 「批判からしか見えないもの」を見せる骨太な批判
最近よく言われる「自己責任」「自己決定権」という風潮に対する、筆者の骨太な批判。
自己決定をすることができてもそれは権利ではない、という点に関する説明は(... 続きを読む
Published on 2004/7/27 by garmy

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