現在の世の風潮は何事もスピード時代になっている。読書をする目的も即効性と効率性を求めて「それが今何の役に立つのであろうか?」という実益のみを求める傾向が強くなってしまっている。しかしこのような読書では一時的には何かの役に立ってもすぐ陳腐化してしまう事が多い。
本物の読書とは長い人生の糧になる「姿勢と考え方」を養う事にあるのではないだろうか。このような中で、読書経験豊富な三輪裕範氏が自身の体験から本当に推薦できる古今東西の名著30冊を解説したのが本書である。
本書は1.自伝、2.人間論、3.生き方論、4.知的生活論 の4章からなる。福澤諭吉「福翁自伝」、マキャベリ「君主論」、スマイルズ「自助論」、小泉信三「読書論」梅棹忠夫「知的生産の技術」等30の名著が紹介されている。
優れた本を精読する事の効用を三輪氏は強調されているが、本書を読むと人生の達人の「勇気」や「忍耐」に感化される。本物の読書から自分の人生観を確立してみたいと考える方にぜひお奨めしたい1冊である。