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自己啓発の名著30 (ちくま新書)
 
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自己啓発の名著30 (ちくま新書) [単行本]

三輪 裕範
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

先行きの見えぬ不安や絶望的な困難に直面したとき、それでも真っ直ぐに人生を歩むための支えとなる言葉がある。そんな古今東西の名著を厳選したブックガイド!

内容(「BOOK」データベースより)

先行きの見えない不安や絶望的な困難に直面したとき、それをどう乗り越えればよいか。精神的により豊かで充実した生活を送るにはどうするべきか。家族や友人との別れをいかに受け止めるか。―四十歳をすぎれば誰もが、生きることの本質に関わるこうした問題に突き当たることになる。そのようなとき支えとなるのが、時代を超えて読み継がれてきた人生の達人たちの言葉だ。「自伝」「人間論」「生き方論」「知的生活論」という四つのジャンルから、選りすぐりの30冊を紹介する。

登録情報

  • 単行本: 286ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2011/6/8)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480066136
  • ISBN-13: 978-4480066138
  • 発売日: 2011/6/8
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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 現在の世の風潮は何事もスピード時代になっている。読書をする目的も即効性と効率性を求めて「それが今何の役に立つのであろうか?」という実益のみを求める傾向が強くなってしまっている。しかしこのような読書では一時的には何かの役に立ってもすぐ陳腐化してしまう事が多い。
 本物の読書とは長い人生の糧になる「姿勢と考え方」を養う事にあるのではないだろうか。このような中で、読書経験豊富な三輪裕範氏が自身の体験から本当に推薦できる古今東西の名著30冊を解説したのが本書である。

本書は1.自伝、2.人間論、3.生き方論、4.知的生活論 の4章からなる。福澤諭吉「福翁自伝」、マキャベリ「君主論」、スマイルズ「自助論」、小泉信三「読書論」梅棹忠夫「知的生産の技術」等30の名著が紹介されている。
優れた本を精読する事の効用を三輪氏は強調されているが、本書を読むと人生の達人の「勇気」や「忍耐」に感化される。本物の読書から自分の人生観を確立してみたいと考える方にぜひお奨めしたい1冊である。
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By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
本書のテーマは、題名である「自己啓発」とは何かということに尽きている。「自己啓発」という言葉は現状安っぽく響く。著者の挑戦は、「自己啓発」という言葉の復権と言って良い。

 「自己啓発」というような題名を使ったハウツー本や、宗教がかった本が書店に溢れている。著者が言うとおり、ある種の問題はかような本で解決することもある。但し、そのような問題はそもそも大した問題ではない。著者の意見や知識を「借りてくる」だけで解決出来る問題は問題とも言えない。

 例えば 荘子は二千年以上前に書物を「君の読む所のものは、古人の糟魄のみ」と言いきっている。本とは「残りかす」みたいなものだという意味だ。同じことをションペンハウエルも言ったことは本書でも紹介されている。「他人の頭で考えたこと」は「自分にとっては残りかすみたいなものだ」と荘子は極端に表現したということだ。 スキルやハウツー本が氾濫している状況に対しては、荘子やションペンハウエルの言葉が心に響く。

 本当に難しい問題は自分で考え抜くしかない。その「自分で考え抜く」という作業こそが本来的な「自己啓発」だ。極めて難しい知的な作業である。安易に使える言葉ではないはずだ。

 題名につられて多くの人が本書を手に取るだろう。但し、本書が紹介する名著には手ごわい本が揃っている。本書を読むことによって かかる名著まで読者が実際にたどりつくかどうかという点に本書の著者の勝負が掛かっている。僕も紹介頂いたいくつかの本を早速購入するところだ。大いに「自己啓発」に励もうと思った次第である
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本書『自己啓発の名著30』は、エリートビジネスマンでエコノミストである三輪裕範による古典的な「自己啓発書」を紹介した教養新書である。

「まえがき」で三輪氏が述べているように、「自己啓発書」というと、ビジネススキルものやハウツーものといった「軽い」ものとしてとらえられがちであるが、三輪氏が念頭に置いている「自己啓発書」とは、「より豊かな人生を送る上での真の勇気と知恵を与えてくれる、生き方の本質にかかわる」書物なのである。三輪氏はスキルやハウツーを「あくまでも手段にすぎず、いずれは陳腐化する一時的な価値しかもっていない」ものとしている。しかるに本書で紹介されている「名著30」冊は基本的に古典であり、オカルト本や学者の余業として書かれたような安易な本は含まれていない。

著者は「自己啓発の名著」を四つのジャンルに分類し、本書は四章構成となっている。「第一章 自伝」「第二章 人間論」「第三章 生き方論」「第四章 知的生活論」である。

「第一章 自伝」では、ベンジャミン・フランクリン『フランクリン自伝』、エドワード・ギボン『ギボン自伝』、福沢諭吉『福翁自伝』、勝海舟『氷川清話』、石光真人編著『ある明治人の記録』、アンドリュー・カーネギー『カーネギー自伝』、高橋是清『高橋是清自伝』の9冊が挙げられている。『ある明治人の記録』は柴五郎の「伝記」であり厳密には「自伝」ではないね。またこのカーネギーは鉄鋼王のカーネギーであり、カーネギーホールのカーネギーである。のちにもう一人デール・カーネギーという人物が登場するが、別人。

「第二章 人間論」で扱われているのは、マキアヴェリ『君主論』、ラ・ロシュフーコー『ラ・ロシュフーコー箴言集』、ベーコン『ベーコン随想集』、フランクル『夜と霧』、渡辺一夫『人間模索』の5冊。渡辺は仏文学者で大江健三郎のお師匠様。

「第三章 生き方論」の11冊は、セネカ『人生の短さについて』、マルクス・アウレーリウス『自省録』、洪自誠『菜根譚』、林語堂『人生をいかに生きるか』、トマス・ア・ケンピス『キリストにならいて』、スマイルズ『自助論』、新渡戸稲造『自警禄』、幸田露伴『努力論』、モーロア『人生をよりよく生きる技術』、デール・カーネギー『人を動かす』、森信三『修身教授禄』である。スマイルズの『自助論』は『西国立志編』というタイトルでも発刊されている。カーネギーの『人を動かす』は、同じ著者による『道は開ける』と『名言集』とセットで売られていることがある(ステマ)。

「第四章 知的生活論」。ボズウェル『サミュエル・ジョンソン伝』、ショウペンハウエル『読書について』、小泉信三『読書論』、三木清『読書と人生』、梅竿忠夫『知的生産の技術』、ハマトン『知的生活』、ギッシング『ヘンリ・ライクロフトの私記』が紹介されている。

かなり渋めのチョイスであると、私は思う。「おなじみ」「定番」の本も多い。上に掲げた30冊の名著は、実用性や即効性はないものの、精神的には豊かになりそうなものである。

著者の三輪氏も不惑を迎えたころから、生の本質を問い、不安と向き合うことがあり、問題解消の方途として、古典的な自己啓発の名著を耽読したそうである。

三輪氏の解説も過不足なく、わかりやすい文章で、名著30冊の魅力がひしひしと伝わってきて、是非ともオリジナルを読んでみたいという気概に駆られる。著者の知的で誠実で優しいであろう性格が伝わってくる。
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