教育界の巨人、東井義雄先生。
巨人といってもその風貌は人の良い、笑顔の似合う校長先生と言った感じである。
先生のことを知ったのは残念ながらここ数年のことだ。
もっと早くに知っていたら、どれだけ子供の教育に参考にさせていただいていただろう。
この本は、昭和55、56年に行われた先生の講演会をまとめたものであり。
絶版となってたものを致知出版が再度出版してくれた。
素晴らしい。
先生とはこう言う人を指すのだと思う。
命を大切に生きる、ということを教えるにあたっては、こんなことを題材にして話されている。
この女性は、左足で米を研ぎ、左足でご飯を炊き、左足で墨をすり、左足で筆を挟んで絵を描き、その絵を売って暮らしている。
そして、その収入の中から、毎月体の不自由な方の為ために寄付をしている。
そして、女性の言葉を紹介している。
「わたしのような女は、脳性マヒにかからなかったら、生きるということのただごとでない尊さを知らずにすごしたであろうに、脳性マヒにかかったおかげさまで、生きるということが、どんなにすばらしいことかを、知らしていただきました。」
そしてこのように「おかげさま」で生きる生き方を求めて欲しいと生徒に言うのだ。
生きていくことは簡単なことではない。
でもみんな辛い思いをしながら、苦労しながら精一杯生きているんだ。
あなたも私も大切な命。
お互いを思いやって、まっすぐに生きていこう。
東井先生のお話は、そんなことが小学生でも心から理解できるのだ。