はじめから意欲がなくて就職しなかった、
意欲はあったが就職できなかった、
就職はしたもののうまくいかずに退職した、
「落ちこぼれ」に向けて書かれた書籍である。
著者は本書の中で「根っからの怠け者だ」と書いているが、
怠け者だと自覚している者が
居心地がいい職場は学ぶことが少ない、とか
仕事は楽だけど違う環境に移らないと身動きが取れなくなる、などと危機感を感じ
キャリアアップ・スキルアップのために、転職を繰り返すだろうか。
書類を送った企業に落とされて、その書類を今度は社長の自宅に送って採用が決まったり、
(その上、条件があわなかったと採用を断っている)
著者ではないが、面接で落とされた企業の社長に
「自分のように優秀な人材を採用しないのは貴社にとって大きな損失だ」
と手紙を送って採用されたという事例を紹介するだろうか。
どんな手段を使ってでも自分を売り込んで
会社に入ればいいと思うだろうか。
「“自分は怠け者だ”と言いながら
世間をうまく渡り歩いて成功を収めるアウトローな生き方」を
自慢しているような気がする。
それほど高い学歴を持っていなかったり、
新卒時に就職する気がなかった「落ちこぼれ」にとっては、
こういう“裏ワザ”的な就職・転職も有効かもしれない。
しかし、
四角四面で真面目にやりすぎたり、
自分に正直すぎて「落ちこぼれ」になった人にとっては、
到底受け入れがたい内容である。
「落ちこぼれ」たからにはワルのテクニックだろうがなんだろうが
手段を選んでいる場合ではないといわれればそれまでだろうが、
そういうことができていれば苦労はしていない。
ただ、
すべて正攻法で行くだけではなく
裏ワザ的な方法もあるということを
気付かせてくれる内容ではあった。
また、本書の中で
「わたしの意見が正しいとは限りません」
「誰の意見であっても鵜呑みにせずに、自分の頭で考える」
と殊勝なことも書いてあるので、
一つの意見として読むのならいいかもしれない。