1.内容
現代は産業社会である。産業社会は、個人から時間を奪うことによって成り立っている。映画やテレビのメディアも個人から時間を奪うことに貢献している。さらには、インターネットやアイフォーンなどの手字たるメディアの発達で、産業社会促進の方向が加速している。このような中で、自分が自分であるために、またよりよい未来を作るためにどうすればいいのかを、著者なりに考えた本。
2.評価
未読だが、『モモ』(岩波少年文庫)から話を導き出すなど、興味深い展開である。個人から時間を奪うという始点は、当然なのだろうが、私は考えつかなかった。本が結末になるにつれデジタルに対して楽観的な方向に進んでいるが、全体として(メディアに対し)悲観的なトーンなのは気になる。供給が需要を生み出すこともあるかもしれないが、需要があるから産業社会は成り立っているわけで、このことから悲観的なトーンには疑問を抱かざるを得ない。この点で星1つ減らして、星4つ。