裕福で何不自由ない優等生にみえるが、
父の死を乗り越えられず、猟銃を口に突っ込む妄想のあるニック、
方やステップファミリーでのネグレクトやその他世の中全てに反抗するアニー、
誤解からアニーがニックをシメるつもりが→マジ殺し・・・
最初『あぁ、クソガキどものクソ映画か』と思ったのもつかの間、
瀕死の魂だけのニックがフラフラするあたりから
どんどん引き込まれていった。
自分が死んだのではなく瀕死に過ぎない、
まだ助かるという事を知っているのに
それを誰にも伝えられない歯痒さ・・・。
いや?罪悪感からか?似た者同士だからか?
アニーはニックを感じるようだ。
いや、アニーだけが自分を助けられる、唯一で最後の希望だ。
生前と同じように行動しているつもりがニックの概念内だけの観念にすぎず、
結果、実際は車にもはねられていないし、
母親のモニタを投げつけたのに窓ガラスも割れていない、
この巧みな描写は新しくて気に入った。
クールで何を考えてるのか判らない青い目のジャスティン、
悪ぶっているのに儚げなマルガリータなどキャストもはまり役で、
特に完璧で落ち着き払った仮面をかぶっていたのに、
ちょっとした事でうろたえて独り泣き崩れるマーシャ・ゲイ・ハーデンが秀逸で
同じ母親の立場として涙がこぼれた。
つき合っていても何の得にもならないヘタレや
100%害になると判っている不良仲間、
子供は判っていてもそれを排除したりしない。
そんな思春期特有な心理状態も自然に描き、
理解しろ!と声高に主張しない、そんな奥ゆかしささえ感じる。
意思疎通がなく一方的なので理解し合う訳でもないのに
お互いを思いやって距離が近づいていくニック&母やニック&アニーの姿に
性善説って素晴らしいと思わずにいられない。
「トワイライト・サーガ」あたりから始まった
青春映画ニューウェーブ(死語?)というカテゴリーではないかと思う。