原作は名だたる漫画家に幾度もコミカライズされる名作ですが、本作はリイド社の隔月刊誌「コミック乱TWINS戦国武将列伝」に毎号七十頁前後のボリュームにて一話を一挙に読ませる方式を取っており、それが非常に効果的です。
この巻には「飛竜剣敗れたり」、「忍び風車(風車十字打ち;改題)」、「被虐の受太刀」の3話が収録されています。
ほぼ原作に忠実ですが、森氏のアクの強い名画が無惨な原作にかなり馴染んでおり、いずれも曲者、剣の腕も欲望も横紙破りの剣客達が残酷に、哀切に、時には滑稽に描かれています。
特に表紙にも描かれた道を誤った変態剣士、座波間左衛門を主役とした「被虐の受太刀」が彼の人目も気にせぬ狂乱興奮振りの描写が凄まじく、一見の価値が有ります。
森氏の描く時代劇画がお好きな方、「シグルイ」に描かれなかった試合を漫画で読みたい方には大いにお薦めです。