ストーリーはバブル絶頂期からバブル崩壊まで、
モデルとなった人物がいるのではないかと思わせるような巧みな展開です。
登場人物それぞれの交錯した人間関係が一気に片付いていく最終章は、
ジェットコースターの頂点から一気に急降下してゆく感覚でした。
著者の作品の中でも、ここまで女性について深く掘り下げて書かれた内容はなかったのでは?
マリアやキリスト、ヨハネ、ユダなど登場人物がそれぞれなぞらえて配置されているのも面白いアイデア。
著者自身が銀行の中で尽力しつつ、ある意味煮え湯を飲まされるような思いをされてきたことからも、
本当優れたリーダーの登場を切に願うとともに、
それが並大抵のことでは成し得ないことを生々しく書かれているように思います。
重要な登場人物である五藤の存在が余りにも巨大なことが実社会の閉塞感を際立たせているようにも感じます。
何をもってしてよきリーダーとなってゆくのか。それを考えさせられる作品です。