腎臓病について、誤解していたことがとても多いことがこの本を読んでわかった。たとえば、腎臓は2つあるのだから生体腎移植は多いのだろう,透析をしなくてもすむのではと思っていたのだが,一度透析の処置をした後でないと原則として腎移植はしないとのこと。また,移植自体が欧米に比べかなり少ない。また、日本は世界で一番、透析をおこなっている患者が多く透析に入った後の延命率が高いのだが、将来,腎臓移植の可能性がとても低い中,透析を続けなくてはいけないこと,安易に透析にたよるため医療費が莫大になって,医療行政的に問題であること,など多数の問題があることなどなどもわかった。腎臓病になったとき,いかに腎臓の機能の低下を遅らせるととが大切か専門医ならではの実践に基づいた訴えは重い。
腎臓の専門医が書いた本なので、なかなか難しい部分もあるのだが,コンパクトな新書で腎臓のことがこれだけわかる本はなかなか無いのではないか。その意味で,この本の価値は高い。