ゲーム、ネットが悪い…最近の青少年の犯罪や社会情勢全てをそれで一蹴せんばかりの勢いである。日本に措ける少年犯罪は増えているかと言えば、1960年代をピークに減少傾向にあり、それどころか昭和30-40年代の少年犯罪の方が近年の事件よりも遥かに凶悪かつ残忍であった。
14歳の少年が主婦を強姦し殺害、10歳の少年が近所に住む14歳の男子をナイフで刺殺、小5少年が幼児を殴殺、16歳少年が二十代の女性,妊婦3人を連続で強姦し殺害、15歳少女がヒ素を使い一家7人を毒殺しようとした事件等々…
彼らもゲーム脳だったのか?と、著者に聴いてみたいものである。
最近の性犯罪が増加した理由が、過激なポルノや過激な性描写のある雑誌等が慢延しているせいだと言う意見があちこちで聞かれるが、過激なポルノが慢延している現代社会より、ポルノといった物がないに等しかった1960年代の方が、性犯罪が今よりも5-6倍多かったと言うデータもある。何事もこれが悪、と決め付けるのは難しいはずだ。
犯罪や性犯罪、少年犯罪等は昭和20-40年代と比べてみると減少傾向にあり、マスメディアの言う少年犯罪の急増など何処にもない。
少年犯罪や治安悪化…こういう問題はこれが元凶、これが悪と、簡単に決め付けられない問題であり、むしろ近年起きた事件よりも遥かに凄惨で異常だった過去の事件を風化させてしまった現代日本人に問題があるのではと私的に思う。この本はあくまで、こういった考え方もある、という感じで受け止めた方が良い。